表話:雨漏り
上京して、アパートを借りた。
ボロいアパートだ。
借りた部屋は一階なのだが、激しい雨が降ると雨漏りする。
最近、晴れているときでも雨漏りする。
二階の床と一階の天井の隙間に水でも溜まっているのだろうか。
だが、それにしても雨漏りの水が臭い。
腐った卵に腐った肉の臭いを混ぜたような異臭。
それにバケツにたまる水は粘度があって、黒っぽい。
そこから、数日、警察が家にきた。
どうやら上の階の人間が死んでいたらしい。
その死に方が異常だったらしく、天井をはがして確認したいことがあるといわれたので、渋々、工事に自分も同席するという形で了承。
工事当日。
悍ましいものを見た。
見たものを端的に言うと、腐った死体。
人体の正中線上に二階の床板が板が挟まれた奇妙な真っ二つの死体だった。
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