第5.5話 まかない

テンイン「今日は僕が作ります!」

ナリタ「はあ?」


===


ある町のある道にある、古びたレストラン「キャベツ」。

記念すべき第一号客の成田は、もはや習慣となりつつあるレストランへ来た。

「本日は休業です」

扉を開けて入るなり、店員が満面の笑みで言った。

「なら店先にそう書いておけ!」

「すみませんねぇ。看板を立て掛けておくの忘れてまして」

「にやにや笑ってんな! 今お前が持っているものはなんだ!」

店員が持っている小さな板には、確かに『closed』と書かれていた。

「ああ、これは今、扉に掛けようかと」

「俺が来るのを見計らって外したろ! 何このみみっちい嫌がらせ!」

「昔のエライ人はこう言いました。ひっかかるほうが悪い」

「テメー、サービス業やめろ!」

店員は「うえー」とぶーたれた。

「僕みたいな美男子はサービス業が一番向いていると思うんですけど」

「本物の美男子は自分で自分を美男子と言わない」

成田はいつもの席にどっかりと座り込んだ。

「メシはまあいいや。お冷ぐらいはくれるだろ?」

「お冷で満足するタマですかアンタ。まかないでよけりゃ出しますよ」

「やった! ありがとう店長!」

「いえ、僕が作ります」

成田はポカンとした顔を店員に向けた。

「お前が? 店長はどうした?」

「店長はこの前の『回鍋肉』で力尽きたらしくて、秘密部屋で寝てます」

「秘密部屋ってアノ!? いや、店長は皿投げただけじゃん!」

「そういうアンタは何もしてませんでしたね」

「……すみませんでしたぁああ!」


===


テンイン「今回は番外編というわけで、ネタばらしとかキャラ説明とかやります」

ナリタ「……それってネタが尽きたってことじゃ?」



成田空光(ナリタソラミツ)

・ 二十七歳の男

・名前の由来は、言わずもがな「成田空港」から

・イラストレーターという名のフリーター


テンイン「やっぱり成田空港さんでしたね」

ナリタ「やめて」


===


店員(テンイン)

・二十六歳の男

・名前は今のところ不明

・中国語のほかに、英語やスワヒリ語も喋れる

・割と何でもできる人


ナリタ「……何故にスワヒリ語?」

テンイン「僕は謎キャラらしいですよ」


===


店長(テンチョウ)

・四十歳の男

・この人も名前不明

・昔はあっちの人

・高校生になる息子と中学生になる娘がいる

・別れた奥さんが子供たちに会わせてくれない


ナリタ「息子さんが俺に似てるって言ってたけど」

テンイン「かわいそうに」

ナリタ「おいコラ、どういう意味だ」


===


桐崎大吾(キリサキダイゴ)

・三十歳の男

・「大五郎」と「大誤算」がやりたくて適当に考えた名前

・その場で思いついたキャラだが、レギュラーになりそう


ダイゴ「よお」

ナリタ「!? 桐崎大吾さん!」

ダイゴ「別にフルネームじゃなくても、歳が近いんだから、呼び捨てでもかまわん」

ナリタ「わ、わかりました……大吾……さん」

ダイゴ「……そんなに震えなくても、もう何もしない」


===


テンイン「あとの三人は?」

ダイゴ「ああ、犬・猿・鶴のことか?」

ナリタ「桃太郎か!?」

テンイン「鶴は違うでしょ」


犬飼仁(イヌカイジン)

・二十六歳の男

・体格は中肉中背

・脚に自信がある

・というか他に特徴がない

・学生の頃は陸上部で、なんかの大会にも出たらしい


ナリタ「……普通?」

テンイン「普通の人ですね」

イヌ「何だよアンタたち! 地味って言いたいのか!」

ダイゴ(……否定できない)


===


猿田勝則(サルタカツノリ)

・三十一歳の男

・体格はがっしりと大きい

・空手やらアームレスリングやら、スポーツをしていた

・なかなか強かったが、すぐに飽きる

・大吾の下についたのは、飽きがこないから


ダイゴ「素手でのケンカなら、猿は一番頼りになる」

テンイン「じゃあ、知能戦では?」

ダイゴ「……」

サル「まあ、予想はしていたけどな」


===


鶴山倫太郎(リンタロウ)

・ 二十五歳の男

・体格はかなりの痩せ型

・手先が器用

・元美容師

・客の女二人に付きまとわれたことが原因で辞めた

・そのときに出会った大吾に一目ぼれ(?)

・素でピンクのフリルエプロンを着こなす


テンイン「鶴さんの髪型は大吾さんに似てますね」

ナリタ「そこまで真似るとは……」

ツル「これは真似じゃない、おそろいなんだ!」

ダイゴ「……鶴?」


===


テンイン「そういや知ってますか? 成田さん」

ナリタ「何が?」

テンイン「僕の知人のMという人から聞いた話ですけど。貴方、本当はサラリーマンになるはずだったんですよ。そして僕はレストランの店長になるはずでした」

ナリタ「え?」

テンイン「格下にしやがって、あのメガネ」

ナリタ「ねえ、何の話?」

テンイン「この『レストラン キャベツ』の話!」


M「この前のキャベツの話。すっごいおもしろかったんだけどさぁ。アレの続きが読みたいから書いてー」

妹「えっ、死ぬ気でヤダよ」

M「……じゃあさ、私が書き直してもいい?」

妹「えっ、死ぬ気でいいよ」

M「ついでに発表してもいい?」

妹「えっ、死ぬ気でいいよ」

M「何事にも全力投球ですね!」


テンイン「てな感じでスタートしたんです」

ナリタ「それで、もともとの話だと、俺はリーマンなわけ?」

テンイン『……こっくり』

ナリタ「格下にしやがって、あのメガネ!!」


妹「こんにちわんこそば!!初めてこのギャグ使ったよ!!

  勢いだけで生存中★みや●んの妹の浅未だよ!!

  み●ぎんの友達リストから来れるから、みんな遊びに来てね!!

  小説も書いてるから読みに来てね!!

  そうだよ!!宣伝だよ!!読んだ人おいでよ!!待ってるよ!?

  バイバイ!!!!お姉ちゃん頑張ってるからまた来てね!!!!

  とりあえずママンが呼んでるから、ディナーのカレーライスを食べに行くよ!!

  バイバイ!!!!死ぬ気でバイバイ!!!!!!!」


※文章はそのまま本人によるものです。


===


店の奥から店員がやってきた。その手には呆れるほどデカイ鍋を持っている。

「おまたせしました」

「……ずいぶん待ったような気がするが」

ドザァ!!

「……これは?」

「キャベツです」

「千切りにしただけじゃねぇか!」




最後まで読んでくださって、誠にありがとうございます。

まだまだ続く予定なので、今後ともよろしくお願いします。

by知人のM・みやぎん☆

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