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それにしても、
あなたはまだどこか、肩に力が
私は思うのです。私とあなたの対話という、この行いの
さて、そうですね、それでは、ゆっくりと息を吐いてみましょうか。そうです。肺のなかの空気をすべて吐きだしてしまいましょう。
どうです? ご自身の息の熱いことを感じているのではないですか? ええ。まさに、扉のひらかれたオーブントースターのように。あるいは焼きたてのチーズトーストのように。程よく焼けたチーズの香ばしい匂い、トーストの
ええ、いいですよ、もっと力を抜いてください、熱で
どうです? 自身が、もはや、人間よりもチーズトーストに近しい存在だという気がしてきませんか、そうでしょう? いま私が、手を叩きでもしたなら、あなたは完全にチーズトーストになってしまう、そうですね?
しかし、私は手を叩かない。
あくまで私は、あなたの自由意思に、
これは、ええ、そう、まさに信頼。私からあなたへの。はい? 逆も
さて、それでは、次の
それはこうです、『チーズトースト、とけてとろけて、時の
おっしゃる通り、
はい、ええ、今です。
『チーズトースト、とけてとろけて、時の
あなたの香ばしいような声、素敵です。
『熱』、それによって、とろけているような、あるいは
そして、それはリアル。
まるでそれは、極めて
はい、そうです、あなたは素敵です。おそらく誰にとっても。
ひとつ確かなのは、私にとって素敵であるということなんです。
この想いというものに私は、驚くべきことに、最近になって思いあたりました。こんなにも再発見の感覚がありながらも、確かにそれは、内より巻きおこる
正直に申せば、私はこの風をもてあましている。内に
私たちの到達している対話、例えるならばそれは、自己への
これは、月と太陽の在り方に似ています。同時存在が許され、実際にそうしている。にもかかわらず、
いまの私とあなたの関係は、ちょうどこれに当たります。近すぎず、かといって遠いわけではない。
他意はありません。ですが、あなたも分かって、いえ、理解させているのではありませんか? なにか感じ
揺らぎながらも、それは至ってさわやかですね?
ああ、ミネラルウォーター、それはいい例えですね。実にいいです。
五感。
それを
ただここでひとつ明らかなのは、私自身なにを言っているのか分からなくなっているということなんです。
私のこの言葉の
はい、そうですね、身の
小さいトーストに、かけすぎて
トリックアート美術館で生まれ、人との交流をいっさい絶ち、そこで一生を終えるということがない限り、その予想というのは、あらかじめ
はい、そうです。それがたとえ、どのような形で私たちの
たとえそれが、
しかし、だからといって、人間というのは、夢見ることをやめることなど、できはしないのです。ですから、私の想いというのは
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