殺人計画/依頼遂行
バタン、ドアが閉まる。
彼女がうちに転がり込んでから初めて彼女がいなくなった。その時間は案外あっという間で、案外楽しかった。
だが、そんな戯言を吐いている暇もなく依頼を遂行しなければならない。
今回Hから送られてきた金髪のガタイのいい男は犯罪に手を染め尽くしたやつらしい、犯罪に手を染めていたり人を人ととも思わない奴だったりすると少しだけ罪悪感が減る。
最も依頼の十割は極悪人の暗殺依頼なんだが。
ブーブーと、スマホのバイブレーションが鳴る。携帯の画面にはHと書かれた電話の画面が表示されている。俺は緑のアイコンを横にスワイプする。
「どうした?」
「今回の依頼は少しだけ面倒くさそうなのでその御報告を」
「どこが面倒くさいんだ?見るからにチンピラだが。」
「こいつ灰沢から仕事の斡旋をしてもらっているようなんですよ」
灰沢、裏世界では知らないやつはいないと本気で言われている奴だ。裏世界ではそいつがコッチ側の人間か探るために灰沢の名前を使ったりする。
「灰沢か、」
「灰沢がバックにいるとなると下手に殺せないですね」
「問題ない。絶対に殺る。」
「さすが、ですね。」
俺は電話を切り、ほっとため息をつきパソコンを開く。
仕事の開始だ。
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