ミドルバトル１：南門襲撃戦
カーンカーンカーン――！
鋭い鐘の音が街中に鳴り響く。
騒々しい足音が聞こえてきたかと思ったら、次の瞬間、食事をしている部屋の扉が荒々しく開け放たれた。
扉の向こうでは衛兵の男が肩で息をし、焦燥に塗れた表情で立っていた。
メガ・ドラ：なんだなんだ。
ＧＭ：「た、たいへんですヒルダ様！ 蛮族どもの襲撃です！」
ＧＭ／ヒルダ：「それがどうした！ 〈守りの剣〉の儀式は先日執り行ったばかり、効力も問題ないと確認したばかりだろう！」
ＧＭ：「わ、わかりません。わかりませんが、東門と南門にて効力の内側にまで蛮族とアンデッドが入り込んでいます！ 奇襲を受けた警邏隊は壊滅状態、ローレッタ隊長も見つからず、指揮系統が混乱しています。ヒルダ様、ご指示を！」
カザリ：え？ なに？ 〈守りの剣〉効いてないの？ やばくない？
〈守りの剣〉とは蛮族やアンデッドを寄せ付けず、侵入すら阻む人族に許された強固な結界。
これが意味をなさないとなれば、さしものＰＬ一同にも事の重大さが理解できた模様。
ＧＭ／ヒルダ：「チッ、なにがどうなっている……！ 仕方ない。客人にこんなことを頼むのは間違っているとは思うが、恥を忍んで頼みたい。私はこれから東門を抑えに行く。君たちには南をどうにかしてほしい。君たちはこの街でも一等、腕の立つ冒険者なんだ」
ケルル：防衛戦か。なんか聞いた覚えがあるな。
カザリ：さっきおさらいしたときのセッションね（笑）。まあ、とりあえず「引き受けましょう！」
ＧＭ／ヒルダ：「助かる！ 襲撃が起きているということは、騒ぎの大きな場所を目指せば南門に辿り着けるはずだ。報酬は――前金ということでこれをやる。あとは頼んだぞ！」
そういって、ヒルダは赤髪を躍らせ、紅蓮の魔剣を引き抜いて勇猛果敢に領主館を飛び出していく。
その直前に、「前金」と称してペンダントを投げ渡していきました。
アンヘル：なんぞこれ。
ＧＭ：本来なら＜セージ知識＞を振ってもらうところですが、アンヘルは同じものを持っているのでわかっても構いません。
アンヘル：ぺんだんと……あっ、なるほど。「ぺろっ、これは『幸運のお守り』！」
カザリ：舐めたのか（笑）
アンヘル：舌なめずり的な。「拙僧、お宝には興味津々ゆえ」
『幸運のお守り』とは、戦闘後の＜戦利品判定＞にて＋１のボーナスを与える、安価ながら良質な装飾品のこと。
カザリ：誰がつけとく？ 俺はもう首には別の装飾品あるからつけらんないわ。
ケルル：んじゃこっちが着けとく。よっし、行くぞ野郎どもー！
ＧＭ：ではハイエースの皆は急いで現場に向かいます。
カザリ：あっ、到着までの間に〈獣変貌〉しといていい？
〈獣変貌〉とは、リカントに許された特権である変身。頭部が獣のソレになり、筋力Ｂが上がってダメージを増やせる強力な代物。
デメリットは『リカント語』による会話しかできなくなることだが、ケルルが『リカント語』を覚えたことで問題なくなっています。
ＧＭ：もちろん構いません。そうだなぁ、それじゃあ到着までに１ラウンド分の『事前行動』を行っても構いませんよ。
ここで提示した『事前行動』とは、要は「支援・バフをラウンド分の手番だけ盛ってもいいよ」というＧＭからの許可です。
今回は１ラウンドなので一人一回行動だが、場合によっては３ラウンドを許すことも。それだけ敵が強かったり、あるいはバフが時間切れを起こしたりといった状況が想定されますね。
ケルル：んー、つっても、まだ初戦だからアクセル全開にしなくていいでしょ。今回はアンヘルもいるから防御は任せられるし。
アンヘル：果たして本当にそうだろうか。
ケルル：おう守れやおう。〈バークメイル〉Ａ級をアンヘルに使用してターンエンド！
ケルルが使用したこの賦術はアルケミストの能力で、今回はアンヘルの防護点を＋２点するもの。つまり現在防護点が「１３」にもなってしまう。
アンヘル：任せろーガシャンガシャン（鎧を叩く音）。
カザリ：じゃあ事前行動は以上で。
ＧＭ：了解です。それでは南門に到着します。
君たちハイエースが街に入る時に利用した南門。
そこは今では蛮族に突破され、無惨な有様を晒しています。
傷つき倒れた衛兵がそこかしこに見受けられ、そしてそれ以上に街中で暴れまわる蛮族とアンデッドの姿に驚かされることでしょう。
そして到着と同時に、周りの指揮をしているらしき蛮族が、お供を引き連れて敵意も露わに寄ってきます。
ＧＭ：「魔剣使いでないのが残念だが、腕の立つ冒険者と見た。我が糧としてくれよう、いざ、尋常に！」と勇猛に吼えて襲い掛かってきます。
メガ・ドラ：うわあ、なんかよくしゃべる。
ケルル：「うるせ！ ぶっころしてやる！」
ＧＭ：では、戦闘開始です！
戦闘開始するにあたり、説明しなければならないことがいくつかあります。
まず、利用している戦闘種別は、サプリメント『エピックトレジャリー』掲載の〈熟練戦闘〉です。
オンラインセッションで行っているので、全員の画面に横２０×縦１５マスの正方形のマス目でできた戦闘マップを用意。
一マスあたり、２ｍ×２ｍを想定し、その中にキャラクターのコマがちょうど収まるようにしています。
この戦闘種別のいいところは、隊列を組んだり、移動方法をマスにそって考えることで戦略性が生まれること。
その分処理も大変ですが……。
さておき、ＰＬ側の隊列は、前衛であるカザリ、アンヘル、メガ・ドラが当然前に。その後ろにケルルが張り付き、そこより一マスあけて下がってラスが控えている形です。
一方の敵との距離は、カザリらと三マス（＝６ｍほど）開けて前衛が三人、そこからまた三マス開けて後衛二人。
敵の種類は四種類で、前衛の二人が同種だということまでわかっています。
ＧＭ：それでは、『戦闘準備』フェーズです。敵側がすることはありません。
ケルル：〈バークメイル〉はもうしたし、することないね。
ＧＭ：わかりました。続いて、敵四種の＜魔物知識判定＞を行ってください。
四種分の判定を全て載せると長いので、割愛します。
リーダーと思われる巨躯の蛮族が「トロール」（弱点抜けず）。
付き従う二体が「スケルトンソルジャー」（弱点まで成功）。
その背後で無手で佇むのが「グールメイジ」（弱点抜けず）。
その横で大弓を構えるのが「スケルトンヘビーアーチャー」（弱点抜けず）。
セージ３をもつラスの出目が奮わず、ほとんど弱点が抜けない状態で戦うことに。
そうでなくてもこのパーティは攻撃偏重でサブ技能を全く育てていないので、この辺の処理でいつも苦しんでいる印象があります。
ＧＭ：よろしい。続いて＜先制力判定＞どうぞ！
ケルル：１４！
カザリ：１４。
アンヘル：１２！
ＧＭ：同値なのであなたがたの先制となります。
メガ・ドラ：あぶねー。
ケルル：よーし。じゃあ、まずはいつも通り〈アトリビュート〉で『雷属性強化』をします！ ＜呪歌演奏判定＞、１９！
〈アトリビュート〉は任意の属性のダメージを＋２する呪歌。これにペット２匹も同じ歌の効果を発揮できるようになる〈ハーモニー〉が組み合わさり、＋６点のダメージを追加するという、恐ろしい強化を叩き出します。
ラス：俺の〈ライトニング〉で……誰を狙えばいいんだろう？ 後衛のグールメイジなら全員貫通する？
ＧＭ：いえ、その場合は〈鷹の目〉を持っていないと前衛の頭越しに狙いをつけられないことになっているので、狙えるのは前衛の三体だけですね。
ラス：なるほど。じゃあ、角度的にスケルトンソルジャーＢを狙えばトロール巻き込む？
ここではよくわからないと思いますが、ラスとスケルトンソルジャーを一直線に結ぶと、トロールのコマの端っこがひっかかる形になっています。
「形状：貫通」は一直線上のキャラクターを全て巻き込む可能性がある、とされているし、頭越しというほどトロールが射線に被ってるわけでもないので、ＧＭは許可しました。
ＧＭ：巻き込むでしょう。ＧＭが１ｄ２を振り、１を出せば巻き込む、２を出せば巻き込まない、とします。
ラス：了解です。それじゃあ、＜魔法行使判定＞！ ……１７！
ＧＭ：ではトロールの巻き込み判定……１！ トロールにも〈ライトニング〉が直撃します。達成値１７となると、スケルトンソルジャーもトロールも両方とも精神抵抗力の値が負けているので、抵抗失敗です。
ラス：よーし。ダメージは……１２か。低い！
ケルル：いや、〈アトリビュート〉で＋６して１８だ！
ＧＭ：防護点無視で１８点！？ 痛った～い。
トロール（剣の欠片４個入り）：ＨＰ７０→５２
スケルトンソルジャーＢ：ＨＰ３６→１８
アンヘル：スケルトンソルジャーのＨＰ半分消し飛んだが。
カザリ：次は俺行こう。数減らす？ それともトロールに転倒デバフのせとく？
アンヘル：減らした方がいんじゃない？
カザリ：じゃあスケソルＢ狙います。
ＧＭ：ふむ。君の位置的に……トロールが移動阻害を行うことができます。
これが〈熟練戦闘〉の特徴の一つ。
横をすりぬけようとする敵を捕まえて自分と乱戦エリアを作り、移動を完遂させない行動です。
ただし、これも周囲３メートル、我々のセッションで採用されるハウスルールでいうところの、周囲一マスを通る敵にしかできません。
なので……。
カザリ：んー、俺の移動力は……１８ｍ。一マス２ｍだったよね？ なら九マスいけるから、トロールを大回りで迂回してスケソルＢに接敵します。
このように、移動力の高いカザリなら大回りするという選択も取れます。
ＧＭ：了解。攻撃をどうぞ。
カザリ：いくぜ！ まずは〈イージーグリップ〉で〈投げ〉ます！ （コロコロ）１９！
ＧＭ：避けられませんね。
カザリ：ダメージ！ １３点！ に〈獣変貌〉で＋２！
ＧＭ：防護点は７点なので８点のダメージです。
スケソルＢ：ＨＰ１８→１０
カザリ：〈投げ〉に成功したので続いて〈踏みつけ〉！ 命中力は１３！
ＧＭ：スケソルＢは〈転倒状態〉なので回避力が１０。命中です。
カザリ：よし。ダメージ……１回転！ ２１！
ＧＭ：うわぁ！ これはもちろんスケソルＢは砕け散ります。頭蓋骨ゴシャァ。
ケルル：投げて倒れてるところ踏み潰すとか怖いわー。
メガ・ドラ：次は俺が。移動力１６ｍなので、大回りでスケソルＡに向かいます。そんで、〈ガングレット〉で殴ります！ 命中力は、１３！
彼の言う〈ガングレット〉とは、キャンペーン中に手に入れたオリジナルの斧の名称です。
ＧＭ：回避力は１２なので、命中です。ダメージどうぞ！
メガ・ドラ：１４点です。
ＧＭ：防護点は７なので、７点のダメージです。
スケソルＡ：ＨＰ３６→２９
メガ・ドラ：命中したので能力発動！
このガングレット、ただの斧ではなく、魔剣を改造して造られた呪いの魔斧。下記に詳細データを記します。
――――
武器名：足枷の魔斧“ガングレット”
用法：1H両／2H
必筋：21／21 命中：―
威力：40／50（C値：11）
価格：15,000ガメル
ランク：アックス／A
備考：これは魔法の武器です。魔剣を改造して造られた斧で、絶大な破壊力を持ち、更に使用者の足を鈍らせる呪いと傷つけた者を追撃する呪いがかかっています。
効果：装備者の回避力判定に常に「－3」のペナルティを課します。この武器による攻撃が命中した対象に、自身の「冒険者Lv＋精神力B」の判定結果と精神力抵抗の結果を競わせ、勝利した場合「威力15（C値：13）」の呪い属性の魔法ダメージを与えます。
――――
このように、装備するだけでデメリットを受けつつも、命中時には追加ダメージを発生させられる特殊な効果を持ちます。
メガ・ドラ：能力の判定結果は……１４かー。
ＧＭ：惜しい。スケソルの精神抵抗力は１４で、同値なので受け側有利、効果は消滅します。
アンヘル：最後に俺か。移動力ないし、トロールに好き勝手されたくないのでトロールに接敵。〈尻尾〉で攻撃します。命中力は……１３。
ＧＭ：トロールの回避力は１４なので避けられました。
アンヘル：うーん、当たらん。
ＧＭ：全員の行動が終了したので、敵側の手番です。まずは……スケルトンヘビーアーチャーから。こいつは〈鷹の目〉〈ターゲッティング〉を持っているので、半径３０ｍ以内の、つまりは全ての敵に対し誤射せずに狙えます。
ラス：え？ やばくね？
ＧＭ：が、「知能：低い」なので対象はダイスでランダムに狙います。１ｄ６を振り、「１：ラス」「２：ケルル」「３：メガ・ドラ」「４：アンヘル」「５：カザリ」「６：振り直し」として狙いを決定します。では１ｄ６！
ＧＭ：５！ カザリ！ 命中力は１６！
カザリ：うへぇ。回避回避……１７出たわ。
ラス：すげえ。
ＧＭ：やるじゃない。次はグールメイジ。「知能：人間並み」なので理性的に行動します。ふむ……能力構成的に……〈魔法拡大／数〉を宣言し、３倍拡大で、アンヘル、メガ・ドラ、カザリを狙って〈リープスラッシュ〉を……アレ？
アンヘル：どうした。
ＧＭ：〈アトリビュート〉吹いてたよね？
ケルル：……『雷属性強化』＋６だよ♪
ＧＭ：じゃあ３倍拡大〈ライトニング〉を前衛３人にぶっ放します。
カザリ：！？
アンヘル：！？
メガ・ドラ：え、ちょっと（笑）
これが呪歌の怖いところ。「抵抗：任意」の支援系の呪歌は敵にも効果を及ぼしてしまいます。
ＧＭ：ただ、〈魔法拡大／数〉を宣言した関係上、〈魔法制御〉を宣言できないので、アンヘル、メガ・ドラと乱戦エリアに居るトロールとスケソルＡも巻き込む可能性があります。でも撃ちます。
カザリ：デスヨネー。
ＧＭ：では〈ライトニング〉の達成値は１４です。まずは巻き込み判定！ トロールは、２。スケソルＡは、２。両方とも巻き込まれませんでした。ということで狙われた３人は精神抵抗をどうぞ！
アンヘル：１８！
カザリ：１４！ あぶねえ！
メガ・ドラ：１１！ うわぁぁぁ。
ＧＭ：ではダメージを！ メガ・ドラは……１７点！ アンヘル、６ゾロで１５点！ カザリは、１３点！
ちょっとこの辺グレーなのですが、とりあえずのハウスルールとして、〈アトリビュート〉によるダメージ増加は、『半減後』に適用される、としています。
なので６点ダメージは確実、という強力な仕様がプレイヤー達を逆襲した形に……。
メガ・ドラ：ＨＰ４３→２６
アンヘル：ＨＰ４４→２９
カザリ：ＨＰ３９→２６
アンヘル：いい出目で抵抗できたと思ったらこれだよ！
メガ・ドラ：いってぇ！
ＧＭ：ではスケソルＡのメガ・ドラへの攻撃です。命中力は１５、〈全力攻撃Ⅰ〉を宣言します。
メガ・ドラ：ガングレットの呪いがあるから狙うのはホントにやめてほしい。……９、駄目！
ＧＭ：ダメージは、１５点！ メガ・ドラの防護点は６点なので９点ダメージです。
メガ・ドラ：ＨＰ２６→１７
メガ・ドラ：死んじゃうー！
ＧＭ：続いてトロール。神聖魔法〈キュア・ハート〉で自身を回復します。
ラス：回復できんのコイツ！
ＧＭ：＜魔法行使判定＞、１５で成功。回復量は１１！
トロール：ＨＰ５２→６３
ＧＭ：敵の手番は終了し、第２ラウンド。あなたたちの行動です。
ラス：じゃあ俺から。〈ライトニング〉を……これスケソルＡ狙ってもトロールは巻き込めない？
ＧＭ：角度的に無理ですかね。
カザリ：制限移動したらどうなる？
ＧＭ：ほう。制限移動は３ｍなので、一マス半移動できるので……位置取りを変えれば確かにトロールをひっかけられそうですね。
ラス：じゃあそれで。＜魔法行使判定＞１８！
ＧＭ：トロールは……２なので巻き込まれません。スケソルＡの抵抗はぶち抜けます。
ラス：あらら。じゃあ、ダメージ！ 〈アトリビュート〉で２０！
スケソルＡ：ＨＰ２９→９
ケルル：次はこっち！ 〈アトリビュート〉を再演奏で『風属性強化』に変更！ ＜呪歌演奏判定＞は２１！
カザリ：そんでもって、〈風のイージーグリップ〉と〈風のパワーアンクル〉の属性を解放します。
これがこのパーティの恐ろしいコンボ。前ラウンドで強化した属性を使ったあとにケルルが属性を変更することで、１ラウンドに二つの属性を強化しつつ殴れてしまいます。
カザリ：それでグールメイジに接敵し、〈マッスルベアー〉を宣言。〈投げ〉ます！ 命中力は２０。
ＧＭ：避けられるわけないだろ！
カザリ：出たダメージは１４、〈獣変貌〉と〈マッスルベアー〉で＋４、〈アトリビュート〉で＋６、合計２４点ダメージ！
ＧＭ：うっわぁ。防護点は３点なので、２１点のダメージ。
グールメイジ：ＨＰ３８→１７
カザリ：さらに〈風のパワーアンクル〉で〈踏みつけ〉！ 命中力は１７！
ＧＭ：もちろん命中ですね。
カザリ：ダメージはさっきと同じ２４！
ＧＭ：では先ほどの焼き増しのようにグールメイジは頭部を踏み潰されて死亡します。火力たけー！
続いてメガ・ドラがスケソルＡを相手に（何の強化もなく）２２点ものダメージを叩き出し、無事粉砕。
アンヘルが〈キュア・ハート〉でメガ・ドラを、１７点回復しました。
メガ・ドラ：ＨＰ１７→３４
アンヘル：「俺の回復の方がお前（トロール）の回復よりウマイ」
カザリ：回復マウント（笑）
ＧＭ：「ぬう！ ライトニングで黒焦げのくせによく言うわ！ 喰らえ！」
ケルル：（口笛）
ＧＭ：ではトロールはアンヘルに〈全力攻撃Ⅰ〉で攻撃を仕掛けます。命中力は１６。
アンヘル：避けられるわけないだろ！ １１！
ＧＭ：ダメージは、おおっと、２０点！
アンヘル：うげえ。防護点は１１……じゃなかった、支援のおかげで１３だったわ。
ＧＭ：うっそ、７点？ かったいなー。
アンヘル：ＨＰ２９→２２
アンヘル：「ライトニングの方が痛かったぞ！」
ＧＭ：「魔法と比べんな！」
ケルル：大体の攻撃にとってそりゃそうだ。
ＧＭ：続いてスケルトンヘビーアーチャーの攻撃。対象を１ｄ６で決定……５、カザリ！
カザリ：またぁ？
ケルル：本能で一番近くて危険な奴がわかってるんだな。
カザリ：命中力は１６だっけ。回避は……１３、うげえ、当たった。
ＧＭ：ダメージは１６点です。
カザリ：１３点のダメージ。痛いわー。
カザリ：ＨＰ２６→１３
ＧＭ：敵の手番は終了、第３ラウンドです。
カザリ：んじゃ、属性変更の前に行動します。スケアチャに〈投げ〉！ 命中力１７！
ＧＭ：命中です。
カザリ：２４のダメージです。
ＧＭ：防護点が６点なので、１８点のダメージ。
スケアチャ：ＨＰ４８→３０
カザリ：意外と硬い、倒しきれんな。〈踏みつけ〉ます。命中は１１！
ＧＭ：転倒デバフ込みで、回避力１２なので避けられました。
ケルル：おやおや。じゃあ『雷属性強化』に切り替え。演奏判定は２１。
ラス：じゃあ〈ライトニング〉をトロールに。＜魔法行使判定＞１５！
ＧＭ：トロールの精神抵抗力は１６なので、半減です。
ラス：ダメージは７点に＋６で１３点です。
トロール：ＨＰ６３→５０
メガ・ドラ：じゃあおれはスケアチャをトドメ刺しに行きます。命中力は１６なので命中。ダメージは１８です。
ＧＭ：防護点を引いて１２のダメージ。呪いの追撃判定をどうぞ。
スケアチャ：ＨＰ３０→１８
メガ・ドラ：出目は……１１。こいつの精神抵抗は１６もあるの？ 消滅でーす。
アンヘル：よし、俺か。そういえば、俺〈火吹き男の面〉つけてるんだよね。
アンヘルの装備する〈火吹き男の面〉とは、過去のセッションで手に入れたオリジナルの装飾品です。下記データを参照。
――――
アイテム名：火吹き男の面
価格：6,000ガメル
ランク：装飾品『顔』
備考：魔力を込めると火を吹くひょうきんな表情のお面です。表情の割にシャレにならない炎を吐くため、取扱注意。
効果：『補助動作』で『MP：3点』消費することで、『射程：接触』の『対象1体』に対し、『2d+冒険者Lv+精神力B／精神抵抗力／半減』で『威力10+知力B（C値：13）』の炎属性魔法ダメージを与えることができる。
――――
このように、補助動作でダメージを強いることができる強力なマジックアイテムです。
アンヘル：それじゃあ、火を吹きます。判定は……１２。
ＧＭ：トロールの精神抵抗力は１６なので半減したダメージが通ります。
アンヘル：おー。ダメージは、４点。
トロール：ＨＰ５０→４６
アンヘル：それで、主動作で自分に〈キュア・ハート〉。回復量は１６。
アンヘル：ＨＰ２２→３８
ＧＭ：次は敵の行動です。スケアチャの行動、対象を１ｄ６で決定。５、カザリ！ 転倒デバフ込みで命中力は１４です。
カザリ：狙いすぎじゃね？ 回避力は……１５、回避！
ＧＭ：トロールは、〈ヴァイスウェポン〉を発動します。人族に対し、命中＋１、物理ダメージ＋２！ これで敵の行動は終了し、第４ラウンドです。
アンヘル：じゃあちょっと俺から。〈セイクリッドウェポン〉をカザリに使用、命中力＋１、ダメージ＋２。「俺の方が強化がウマイ」
カザリ：逐一煽るね（笑）
ラス：それじゃあ、いつものコンボで。〈ライトニング〉をトロールに、判定は１５で、抵抗されたので半減ダメージの、１２点！
トロール：ＨＰ４６→３４
ＧＭ：〈アトリビュート〉つえー。
ケルル：いつも通り『風属性強化』に変更します。
カザリ：それじゃ、ヘビアチャに〈投げ〉！ １４＋１で１５！ 命中したので、合計で２７点のダメージ！
ＧＭ：防護点は６、残りＨＰ１８なので、スケアチャは投げられた勢いのままバラバラになりました。
アンヘル：火力やべー。
メガ・ドラ：それじゃあ、トロールをぶん殴ります。命中力は……１ゾロ！？
ＧＭ：ごじってーん。残念、外れました。トロールの行動です。……と言ってもなぁ。詰んでるし、一人でも道連れにすべく、メガ・ドラを〈全力攻撃Ⅰ〉で攻撃します。
アンヘル：あ、かばってないわ。やっべ。
メガ・ドラ：ウワー！
ＧＭ：命中力は１６です。
メガ・ドラ：回避力は、１５！ 惜しい！
ＧＭ：ダメージは２３点！ 防護点６なので１７点のダメージです。
メガ・ドラ：ＨＰ３４→１７
ケルル：だが敵の行動もこれで終わり。カザリさん、やっておしまいなさい！
カザリ：任せろー！ トロールに〈投げ〉ます！ 命中は２１で命中！ ダメージは２１点！ 防護点は５点みたいなので１６点のダメージ！
トロール：ＨＰ３４→１８
カザリ：〈踏みつけ〉！ 命中１３！
ＧＭ：転倒デバフ、全力攻撃デバフで回避力は１０、命中です。
カザリ：ダメージは２２点！ で、１７点ダメージ！
トロール：ＨＰ１８→１
アンヘル：ミリ残し！
カザリ：ラストアタックボーナスは誰の手に！？
ケルル：じゃあ私に任せろ！
ＧＭ：〈アトリビュート〉しか吹いてないのに！？
ケルル：１ラウンド使って楽素溜めるからちょっと待って！ 終律でトドメさすから！
ＧＭ：そんなん〈キュア・ハート〉使うわ（笑）
アンヘル：つまり、まだ殴れる、と？
メガ・ドラ：サンドバッグじゃないですかヤダー！
ＧＭ：やめたげてよぉ！
アンヘル：じゃあ、あえてひょっとこの炎で。
ＧＭ：はい、ＨＰ１なので半減しようがしまいが、トロールは焼け焦がされて死にます。
アンヘル：「これが竜の炎だ」
ＧＭ：ひょっとこですけど（笑）
そんなこんなで今回の初戦闘は終了。魔物から剥ぎ取りを行い、ハイエースは戦利品を獲得しました。
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