聖騎士団登場!?


「キョン! 映画取るわよ!」


 魔女が騒ぐ。


「いつからお前はハルヒになったんだ」

「そこは伏せないんだ……」

「うーあー!」

「ビバ! カドカワ本家!」


 魔女がフッと笑う。


「涼宮ハルヒ二次創作にジャンル変えしなくちゃあね」

「次辺りはけものフレンズでしょうか」

「節操ねぇなおい」

「うーあー」


 その時だった。

 ドゴォンという音と共に天井が崩れ去った。


「マイホーム!?」

「うちの作者ってやたら『その時だった』って使うのよね」


 浮遊霊ちゃんが叫ぶ。尸解仙が余計な事を言う。


「敵襲の様です。皆さん身構えて」


 ルシフェルの指揮に従う全員、現れたのは白銀の甲冑。


「聖騎士団所属……ヒジリ。邪の者を消し去りに推参!」

「お? 破壊神マ〇ちゃんか?」

「せっかくカドカワ様媚びが出来たのにー!」

「ジャンプからは離れられないご様子」

「フッ、涼宮ハルヒ二次創作にジャンル変えしなきゃね……」

「やーめーろー吸血鬼ー!」


 魔女と吸血鬼がポカポカやりあっている。

 ポカンとするヒジリ。


「お前らが邪の者か?」

「まあ正道の者ではないよな」

「片や神罰喰らい、片や異端審問喰らいだしねぇ」

「私、仙人☆」


 キャピッ☆とか音出てそう。


「うーあー」

「堕天した身ゆえ……」

「あわわ、現世、彷徨っててすいません……!」

「……なんだこいつらは」


 ヒジリは天井から降りて来たままのポーズのまま動かない。


「クソッ、聖剣も発動しないだと!?」

「お? なんだ下ネタか?」

「美少女ズを前に?」

「おやめなさい」


 ルシフェルが諫める。いやお前も登場初回でハーレムがどうのこうの言ってたやんけ。


「こ、この聖剣は! 邪の者を祓うためにしか発動しない!」


 地面に突き刺さった剣を抜こうとしているヒジリ。

 ゾンビがそっと肩に手を置く。


「うーあー」

「ドン……マイ……?」

「おいこいつ殺そう」

「待て待て吸血鬼、翻訳者代わりが現れたからって慌てるな(笑)」

「魔女表出ろ」

「日差し強いわねー」


 ヒジリが降って来た穴から日の光が降り注いでいた。


「あぶなっ!?」

「今頃か」

「マイホームに穴が……」

「聖剣が……! 抜けん……!」

「どれ」


 ルシフェルがあっさり抜いてみせる。

 触れた手が焼けている。ジュ~といった感じに。


「バカな!?」

「平気なの?」

「ええ、元々、天使ですし、この手のものは扱えます。気持ちがいいくらいです」

「いやがっつり焼けてるが……」


 心配するルシフェル以外、本人は平気そうだ。


「さて聖剣を奪われてどうしますか? ヒジリ殿?」

「くっ……! 降参だ……!」


 兜を脱ぐヒジリ、そこには。


『イケショタだ……1』


 全員が声を揃えて言うほどの美少年がそこに居た。

 

 続く!

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