第7話

「あ、と!寝る前にシャワー借りなきゃ!私、びしょ濡れだった...!」


「そ、そーですよね。上半身、大変なことに

なってますもんね。このままじゃ風邪ひきますからね。あ、そだ。えっと、着替え...」


「俺のジャージで良ければ貸しますよ...」


「脱衣かごのそばにあとで持って行っておきますよ」


「ありがと...」


「あ、そういえば...下着はどうしよう...」


そうだった。

その問題があった。


「ま、上はノープラでいっか...!」


「下は...」


チラッと俺を見ると。


「下もはかなくていいや」


美人上司はそれだけ言うと。


そそくさと浴室に消えて行った。


一人残された俺は。

少し迷ったが。

ジャージを脱衣かごのそばに置いてから、代わりに脱ぎ捨てられた、といっても、

かなりきれいめに畳まれた状態で

脱衣かごのなかに入れられた


美人上司の

汚れたスーツを抱えて。


徒歩一分でたどり着くクリーニング屋に赴き、

やがて家に帰ることにした。


何しろな。


なんか、してないと落ち着かなくて。


シャワーの音とか。


やたら生めまかしく俺の耳に届いて

くるからそわそわしちまうんだよ。








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