色恋

あお💙

暑い

真夏の暑さにはいつになっても慣れない

自転車に向かって吹いてくる風も熱風ばかり

せめても何か涼しげなものを見たいな

と思って海を見たら君がいた

「何してるの？」

「ちょっと水浴びしてたけど、暑すぎてあったかいお湯まとってるみたいであんま気持ちよくない」

水滴のせいで見た感じ涼しそうなんだけどな

「かき氷でも食べに行こ」

チリーンチリーン

風鈴ってすごい

体感温度が一気に下がる

なんてありがたいんだろう

「ブルーハワイ２つ！」

君の特技は相手の好みを覚えること

自分のと一緒に私のも頼んでくれるの惚れる

好みが似てることが多いから覚えやすいのかな

嬉しいな

「朝顔咲いてる！」

「ほんとだ！」

毎年、朝顔見ると夏だなあって改めて感じる

そして

毎年真っ黒に焼けた君がさらにかっこよく見える

また来年も君とみたいな

君より夏が似合う人はいない

夏は海辺でも一日中暑い

「暑いしか言えねえ。あぢい」

汗で服が気持ち悪い

「寒いって言ってみようよ、寒くなるかも」

笑いながら君に言ってみた

「寒い寒い！」

「1度ぐらい下がった！かもな！」

君が嬉しそうに笑う

私はすぐ君の笑顔につられて笑う

一緒にいて物理的にも楽しめてるとか私最強だな

「言葉を声に出すのってやっぱり大事なんだね」

「別に声に出さなくても大事だし」

君が珍しく変なところに反論してくる

なんかムキになってるのかわいいな

「後ろ向いて」

ん？

「誕生日いつ？」

「え？9月6日だけど」

砂に何かを書いてる音がする

「こっち向いて」

振り返ったら今度は君が向こう向いてた

足元に

恥ずかしすぎて口には出さないけどあんたが好き

（大人になったらサファイアのついたお揃いのアクセサリー買うわ）

って書いてた

私もその時までずっと君の隣にいるし

お揃いのアクセサリーは私も君にプレゼントしたい

ってその下に書いた

かっこいいけどめちゃくちゃ子供みたいに笑う君のことがいつも大好き

サファイアは私たち9月生まれの人たちの誕生石