第5話『再戦』



「了解した。

 “力”をあげよう。

 その代わり、君の影を貰うよ」


 燕尾服えんびふくの男は言うと、ポケットからハサミを取り出す。

 何をするのかと思ったが、男はそのハサミを使い、手際よく真城ましろの足元の影を切り離していく。

 別に何か違和感があったわけではない。

 何か変わったという感じもしない。


「“力”の使い方は簡単だ。今の君なら……、右手に意識を込めるだけでいい」


 燕尾服の男に言われ、その通りに意識を集中する。

 すると程なくして右手が白く輝き始める。

 ……眩しい。


「その光を影にぶつければ、影に取り込まれた本体とを分離する事ができる」


 燕尾服の男は真城から切り取った影をくるくるとロール状にしてポケットにしまうと、真城の後ろに視線を向けて告げる。


「丁度いい良いタイミングだな。その“力”、使って見るといい」


 真城はその言葉に驚き、目線を追って振り返る。




「……見つけたぞ」


 原田はらだだ。

 どうやらあの男を撒いて追ってきたらしい。

 自然と身に力が入るのが分かる。

 この機を逃せば、原田を救うチャンスは無いかもしれない。


 そうだ、この燕尾服の男が言っていたではないか。

 『影に取り込まれた人間を救う方法はない』……と。

 唯一の例外は真城が手に入れた“力”のみ。


 ここで原田を救い損ねれば、真城を逃がしてくれた先ほどの男が原田を始末することだろう。

 どういう原理かは知らないが、あの男は原田……影との戦いになれている様子だった。

 あの男に原田が斃されてしまえば最後。

 “影に取り込まれた人格は、影が殺されると一緒に消滅”してしまうらしい。


 体が強張る。

 それが、緊張からくるものだと真城は認識する。



「それじゃあね。幸運を祈っているよ」


 原田に意識を集中していた真城の後ろから、不意に燕尾服の男の声がとどく。

 急いで燕尾服の男へと向き直るが既に男の姿は霧散し、無くなっていた。


 おいおい。

 うそだろ。


 確かに燕尾服の男の要件は済んだのかもしれない。

 確かに原田を救う為の“力”も貰った。


 だがこれは……。

 別に、あの燕尾服の男が真城に加勢してくれるなどと都合のいいことを考えていたわけじゃない。


 しかし、原田との一騎打ちともなれば真城に勝ち目はあるのだろうか?

 単純な殴り合いでさえ怪しい上に原田には黒いモヤ、影での戦闘手段をも有している。

 ナイフの形状にすれば掠めるだけでも十分な威力を発揮する代物。


 直撃すればどうなるか? など、言うまでもあるまい。



 いや、勝ち目がどうのと言っている場合ではないか……。

 ここで引くわけにはいかない。

 真城には、覚悟を決めるしかないのだ。


 人を殴る覚悟を。


「うおおおおおおおおおおおおお」


 真城は原田に向かって駆けた。


 先程の攻防。……というにはお粗末なものだったが、真城は原田を殴りに行って失敗。

 カウンターを受けてしまっている。

 だが、そんなことは関係ない。

 真城にはこれしかないのだ。


 原田が構えをとるのが見えた。

 格闘技の経験など無い真城には分からないが、先ほどと同様にカウンターを決める算段だろう。

 しかし侮るなよ。

 むしろ侮ってくれ。


 真城は先ほどとは違う。

 そう、真城には燕尾服の男から貰った“力”がある。

 この攻防で決める。

 この拳が当たらなくてもいい。

 カウンターを受けてもいい。


 それでも。


(この“力”だけは当ててみせる!!)



……


…… …… 



 一瞬の攻防。


 ……しかし真城の攻撃が原田に届くことは無かった。

 突如視界は反転し、気が付けば真城は背中から地面に打ち付けられていた。


「ぐあ……っ!!」


 原田に向けて放った拳。

 原田を救う為の“力”を乗せ、淡く輝く一撃。


 原田はその一撃をあっさりと躱し、突きだした真城の右腕を両手で掴むと勢いのままに担ぎ上げ、背負い投げを決めたのだ。


 真城はあまりの痛みに目を白黒させるがいつまでも痛がっている場合ではない。

 原田からの追撃がくる。

 元々攻撃が当たらないことは承知の上だったじゃないか。

 ここで諦めてはいられない。

 チャンスはまだある。


 真城は瞬時に思考を切り替え、掴まれたままの右腕を力いっぱい振り払うと無我夢中で地面を転がってその場から離れる。


 原田との戦いにおいて、距離をとる事は重要だ。

 先の戦いで原田が見せた移動。

 原田の体を黒いモヤが覆ったかと思えば、滑る勢いで一気に距離を詰められた。

 人間に同じ動きが出来るとも思えぬアレは、きっと影であるが故に出来る代物だ。

 あの移動法がある時点で距離をとる事に意味は無いかもしれないが、“そういう移動法”があると知ったうえで対処をするのであれば、やはり距離をとっておいた方が良い。

 何より、近距離での殴り合いに持ち込めたとして、原田の黒いモヤに捕らわれてしまえばそれこそ一貫の終わりである。

 肉体面、体術で劣っているにも関わらず、黒いモヤからも目を離せない。


 こちらにあるのは燕尾服の男から貰った“力”のみ。

 それ以外は何ら変わらない人間だ。

 この“力”には、肉体が頑丈になる、体力が底上げされるといった追加機能は無い。

 スポーツなど一切やってこなかった真城には長期戦も不利となる。


 幸いな事に“力”を原田に当てさえすれば真城の勝利が決まる。

 短期決戦に持ち込むことができるはずだ。それしかない。


 真城が勝つ為に必要なこと、警戒しなければならないこと。

 まだまだ考えねばならないことが山積みだ。


 “力”を当てればこちらの勝ち。

 黒いモヤに捕まればこちらの負け。


 なんとも分かりやすい関係だ。


 互いに一撃必殺に等しい“力”を有してはいるものの、決定的なのはリーチの差。

 こちらの有効範囲は定かではないが、この“力”を発動させた場合に淡く光る右手の範囲は指の先から手首まで。

 光の明るさもロウソク一本程度しかない。

 燕尾服の男が言うには、この光を原田にぶつければいいらしいのだが、光の加減を見るに原田の懐まで行き、この右手を原田に押し当てる必要があるだろう。


 対する原田の黒いモヤ。

 こちらの有効範囲も不明であるものの、その形を変幻自在に変える事が可能。

 逃げようとした真城に向けてナイフ状の黒いモヤを伸ばしていたことからも、その範囲は最低でも5~6メートルはあっていい。


 単身で相手の懐に飛び込まなければならない真城と違い、原田は自ら動くこともせずただ黒いモヤを伸ばしていればよい。

 仮に真城が先ほどのように原田の近くへ接近出来ても体術によって攻撃を捌かれてしまえばお仕舞いだ。


 真城は十分な距離が取れている事を確認し、原田から視線を外すことなく立ち上がる。

 どうやら原田からの追撃は来なかったらしい。

 先程真城を投げた体制のまま、ぴくりとも動いていない。



「なんだ……? お前のその“力”」


 原田が自信の両手を見ながらつぶやく。

 見れば薄らと原田の身体を覆っていた黒いモヤが、両手とも一部分だけが剥がれている。

 真城を投げ飛ばず際、原田は真城の右腕を両手で掴んでいた。

 その時に真城の放っていた“力”、光の一部が掠ったのだろう。


 次いで原田は真城の足元に目を向ける。


「……お前、影はどうした?」


「……」


 原田の質問。

 それも当然の事だろう。

 原田が真城を見つけるまでの間、真城がいったい何をしていたかなんて知る由も無いのだから。

 まさか、燕尾服の男と取引を交わして影を持って行かれたとは思うまい。

 それにこの“力”の事、……わざわざこちらから教えてやることもないだろう。


 真城がだんまりを決め込み、何も情報が聞き出せないと悟ったのか、原田はぽつりと呟いた。


「……嫌な気配がするな」


 ちっ……!

 どうやら原田も何かしらには気付いたらしい。

 次からの攻防で原田は真城の“力”を警戒してくることだろう。


 やはり初めの一回で決められなかったのが痛い。

 勝利が一歩遠のいたのを痛感する。


(……どうする?

 どうすれば俺は勝てる?)


 いや、それよりもまずやることがある。


「……どうした原田、ビビってるのか?」


 真城は原田を挑発する。

 この戦い……、原田が真城の“力”を警戒するあまり、撤退という選択肢を選ばないとも限らない。

 撤退されれば終わり。

 真城はここで決着を付けなければならない。


「俺を殺すんじゃなかったのか? えぇ!? この雑魚!!」


 更に挑発。

 正直、こういった汚い言葉使いに慣れてない。

 挑発の仕方もこれで良いのか分からない。

 最後に適当に付けた『雑魚』は、真城が頭に浮かべた中で一番相手を貶す言葉だと思ったからだ。

 元は魚の総称だか種類だった気がするが、魚を悪く言ったわけではない。ごめんなさい。

 今はご愛嬌ということで許してほしい。


「……上等じゃねぇか。てめぇ!!」


 原田の体をモヤが包みこみ、滑るように真城へ迫る。

 やはりあの移動法だ。


 真城は原田の動きを見極めると、真城を捕まえんと伸ばす原田の右手に対し腰を低くして対応。

 すんでのところで原田の右手から逃れると、そのままの勢いで大きく右側前方に飛ぶ。

 原田の右脇腹、空いたスペースへと大きく突っ込み、ギリギリの距離で原田をかわす。


「……なにっ!?」


 前転で受け身をとると原田へ向き直る。

 どんな状況であれ、原田から視線を外すわけにはいかない。

 原田も高速で直進する以上、急な方向転換は出来ないと踏んだが予想が的中した様だ。


 警戒して距離をとっていた事もあるが、あの移動をする為の予備動作として、原田の全体を黒いモヤで覆うというラグがあるのも大きい。


 原田も、まさか真城が回避出来るとは思っていなかったのか、纏わせた黒いモヤを霧散させると急ブレーキをかける様に無理やり止まろうとする。

 が、完全に勢いを殺しきれず、慣性の法則のまま前へと進む肉体を止めきれずにつんのめる。

 原田が次への対応が遅れている。

 チャンスだ。


 真城は原田に向かって駆けだす。

 原田はまだこちらに向き直っていない。

 右手に“力”を込める。


 真城の気配に気づいたのか原田が急いで真城に向き直る。


「ぐっ……!!」


 真城が降り下ろした拳。

 胸の手前、交差させた両腕でそれを受け止める原田。



 くそっ……!!

 また防がれた。

 これだけ近づいても駄目なのか……?

 この光では、まだ原田に届かない。


 もっとだ。

 もっと光が強ければ……!


 もっと……! もっと……! もっと……!!



「ぐっ、ぐあぁぁああっ……!!」


 原田の悲鳴が上がる。

 気が付くと、真城の右手からは今までよりも強い光が発せられていた。

 元の明るさよりも二倍ほど強く輝いている。


 原田は真城から離れると警戒する様に真城を睨みつける。

 先程とは比べものにならない程の光を浴びたのだ。

 原田の纏うモヤの大半が霧散していた。


(今のでもダメなのか…)


 真城は脳内で舌打ちをする。

 どうも燕尾服の男が言っていたように、ただ“力”を当てるだけ、というわけにもいかないらしい。

 もっと長い間、原田へと“力”を当て続ける必要がありそうだ。

 それが無理でも、何度か光を浴びせ続ければ原田を救えるかもしれない。

 現状の原田を見るにもう一息といったところだろうか。


 今ので決められなかったのは痛手だが、あと少し、もう一息だ。

 何より大きな進展もあった。

 この“力”は真城の思いに答える様に光を増した。

 もう一度、先ほどの光を原田にぶつける事が出来たなら……、次こそ!


 ……ん?

 気が付くと原田の体を黒いモヤが覆っていくのがわかる。

 移動の予備動作を察して構えるが……、すぐに違うことに気付く。

 原田を覆ったモヤがそのまま両手に収束すると、右手を前へ向ける。


「……調子に乗るなよ」


 ……まさかあれは。

 そう思うや否や真城へ向かって右手から射出されたものを認識し、反射的に左へ回避する。


 ナイフ状の黒いモヤ。

 原田も、これ以上真城に近づくべきではないと察したのだろう。

 だからこそ遠距離からの攻撃に切り替えたのだ。


「逃げんなよ!!」


 即座に左手を俺に向けて黒いモヤを放つ。

 しかし、軌道が直線であるゆえ避けることは難しくない。

 真城は難なく回避すると、拳を握りしめて原田へ駆ける。


 次で決める。


 “力”を乗せた拳を握りしめ原田へ迫ると、勢いを乗せて拳を振り下ろす。

 拳は先ほどと同様な光を放っている。


(――これで……っ!!)


 決める。

 そう考えた思考が停止する。


 原田が……、笑っている。


 ガクンッ。


 突如、真城の体が静止する。

 いや、実際に体は動く。

 しかし自身の纏う衣服が、唐突に空間に縫い付けられたように微動だにしない。

 いったい何が……?


「“影縫かげぬい”。……残念だったな」


 原田が光に目を細め、忌々しそうにしながらつぶやく。

 まるで鋼鉄のオブジェのように空中で固まって停止する衣服から辛うじて首を動かし、辺りを見渡した真城は気付く。

 見れば原田の左手から伸びた黒いモヤが、真城の足元の、正確には衣服の影が映る地面へと突き刺さっている。

 どうやら先ほど飛ばしたナイフ状のモヤの目的は真城を狙っただけでなく、真城が着用した衣服の影をも標的に含んでいたらしい。


「これは……いったい……?」


 真城は絞り出すように声を発すると、原田は笑い出した。


「なんだお前。“影縫い”も知らねぇのか?

 忍者が手裏剣やなんやを相手の影に刺して動きを封じるっつう……」


 それは作り話のことだと考えるが、現にこの状況がそれである。

 よくよく思い返せば“ドッペルゲンガー”などという都市伝説が実在したのだ。

 今更何が起きようと驚くほどではないのかもしれない。


「まぁ、本来は人間の影に刺して体の動きを封じるもんなんだが……、お前今影が無いしな。

 代わりに服の影で代用したわけよ」


 真城は無理やりにでも動こうと体に力を込めるが、がっちりと空中で停止した衣服はピクリとも動かない。


「無駄だって!」


 原田は避けることも受け身をとることも出来ない無防備な真城の横腹を目掛けて回し蹴りを放つ。


 ドスッ!! と、鈍い音が響き、真城は勢いのまま地面に倒れこむ。

 激痛で顔が歪む。

 今まで感じたほどのない痛みに真城はその場でのた打ち回る。


「ありゃ? 攻撃の勢いで“影縫い”が切れちまった。

 まだまだ慣れてないから、“影縫い”を維持しつつってのは難しいな」


 原田は再び真城の服の影に目掛けてモヤを飛ばすと、再び“影縫い”を決める。

 その場で動きを封じられ、倒れ伏した状態のまま静止する真城。


「さっきの威勢はどうした? えぇ??」


 すくい上げるような軌道で勢いのある蹴りが腹にめり込み、真城は一瞬宙を浮く感覚の後、地面を何度も転がって停止する。


「ぐあああああああああああああああっ!!」


 余りの痛みに悲鳴を上げる。

 気絶しそうなほどの痛み。

 気絶出来ればどれほど楽だったか。

 しかしここで気絶してはいられない。

 むしろ今の一撃で意識が飛ばなかったことは幸運なのかもしれない。


 原田が再び影へと狙いを定めているのが見える。

 こんな痛みを何度も受ける気にはなれない。

 真城は痛む体を無理に抑え、原田の“影縫い”を転がりながら回避する。


 原田の狙いが分かっているなら原田のモヤに自身の衣服の影が接触しないようにすればいい。

 言うのは簡単だが、これは実に難しい。

 自分の位置取りや、どこから日がさしているのかによって影の位置は変わってくるからだ。


 今回、咄嗟にかわす事が出来たのは、この路地裏が四方を壁や建物に遮られ、光の当たる箇所や角度が限られていたことが幸いした。


 ……とはいっても、痛みの中で咄嗟に対応出来たのは奇跡といっても良いのだが。


 歪む視界。整わない呼吸。

 定まらない思考のまま立ち上がるが、気が付くと原田が間近まで迫って来ている。


 ……!?


 あまりのことに避けるタイミングを逃した真城は、原田から放たれた右ストレートを顔面にもろに受けて後退。

 続く蹴りを何とか腕でガードするものの、蓄積されたダメージと原田の体重を乗せた一撃によって踏ん張ることが出来ずに後方へと吹き飛ぶ。


 再び地面を転がって停止。

 既に体中が悲鳴を上げでいるのが分かる。



(もう……、ダメだ)


 途切れそうになる意識を保つので精一杯。

 立ち上がることももう出来ない。


 霞む視界の中で、原田が“影縫い”を決めるのが見える。

 そんなことをせずとも、真城はもう動けない。



 何をやったところで無駄。


 

 ……結局、真城には原田を助ける事なんて出来なかったのだ。






 ――また、諦めるのか?



(もういいよ。俺はすごく頑張ったじゃないか)


 頭の中で木霊する、自問自答の真城の声。


 ――医者。介護。ボランティア。

 ――何かが違う、自分じゃなくても出来ると切り捨てて……俺はいくつ諦めた?


 ――そうやって理由を付けて。



(……俺にはもう無理だ。諦めるしかない)



 ――原田もか?



(……!?




 ……くそっ!!



 俺は……)



 真城は右手に“力”を込める。

 真城の思いに呼応するように、込めた“力”が強くなる。

 右手に灯る淡い光は、次第に眩しいほどの光に変わる。


「……っなんのマネだ!?」


 原田が慌てるように呻くが関係ない。

 この光があれば、原田は真城に近づけない。

 真城ももう動けない。


 こうなりゃ自棄だ。

 この“力”の続くかぎりの根比べといこう。


「このっ……!!」


 真城の放つ光に耐えかねたのか、原田がジリジリと後退する。


 気が付けば、真城を捕まえて離さなかった黒いモヤは光によって霧散し、“影縫い”の効果は無くなっていた。



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