滝眺万凛は可愛くなりたい
第1話:無敵、完璧、その名も鉄壁
その背の高さは尋常でなはなく、背の低い僕なんかが比べ物にならないのは言うまでもないとして、ほとんどの男子でさえも敵わない。
噂では、180cmあるらしい。
僕の知る有名なプロの女子バレー選手の身長が185cmなので、プロと並んでも、少なくとも見た目の上では
そして驚くべきことに、それだけの体格に恵まれていながら、決して
高2になってすぐにキャプテンに選ばれた理由も、ただその身長だけでなく、人柄、人望によるところが大きいのだろう。
また、勉強面でも真面目で、優秀である。
教師に突然当てられても、その場で立ち上がり(自然と注目が集まる)ハキハキと答える様や、前に出て黒板に答えを(一番上まで満遍なく使って)スラスラ書く様を、同じクラスになってから何度も見てきた。
体格、性格、品行、頭脳と、あらゆる美点を兼ね備えた彼女に対して、僕如きは、ただ(物理的な意味でも)仰ぎ見ることしかできないのである。
見えている景色が、違うのである。
しかし、今日僕は、そんな彼女の、弱点とも呼べる、意外な一面を見ることとなるのだった。
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