あの日の選択 中編

登場人物の紹介


伊藤倫晴いとうともはる


彼岸中学校ひがんちゅうがっこうの中学2年生の男子。

比較的困っている人がいたら助けてあげようとする

優しい子。それには理由があるみたいだが…。


白上優しらかみゆう


彼岸中学校ひがんちゅうがっこうの中学2年生の女子。倫晴ともはると同じクラスメート。倫晴ともはると幼馴染み。いつも明るくて、皆から頼られている。スポーツが得意。


高橋叶たかはしかな


彼岸中学校ひがんちゅうがっこうの中学2年生の女子。倫晴ともはると幼馴染み。普通は有り得ない1年での生徒会長をやっている。

いつもは優しいが、悪いことをやっている人には、とても怖い。


「初めまして、ですよね。」


そこにいた、ある女性が話した。僕は夢だと思いながら、言葉を返した。


「あ、初めまして。伊藤倫晴いとうともはると申します。」


「ご丁寧にありがとうございます。普通はこちらから名乗るべきなのに。」


相手の女性は、少しテンパっているようだった。


「お気遣い、ありがとうございます。何かあったのですか?」


倫晴ともはるは、気になって聞いてみた。すると、


「いいえ、あの実は私は人付き合いが苦手なだけなので、その…。あ、だめですねこんなのでは。私の母に怒られてしまいます。私はカエナ、倫晴ともはるさん、ここは、夢の世界ではありませんよ。」


倫晴ともはるは驚いた。この今の状況だけではなく、自分の思っていたことが当てられたことに…。



「あの、一つ聞きたいのですが、何故僕が思ったことを当てられたのでしょうか?」


気づくと声が出てきた。


「え、普通ではないのですか?」


カエナさんは凄く不思議そうな顔をしていた。


いや、普通じゃないでしょう! と倫晴ともはるは、心の中で思ってしまった。


「人は案外、分かりやすいものなのですよ。すぐに思っていることが出てしまう。まあ、分からない方もいらっしゃると思いますが…。」


「確かに、分かりやすいかもしれませんが、流石に無理ですよ。」

倫晴ともはるは、少し引いたような顔をしていた。






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