「カクヨム、アルファポリス、なろう。どれに投稿するのが良いのか」という話。〜サイト比較で『自分好み』を探し出せ！〜

④検索タグは、もしかしたら世知辛い世の中の縮図かもしれない。

　＜タグ＞というのは、小説を検索してもらうための補助ワードの事です。

　最初に作品を登録する画面でつける事ができ（基本的にはあとで変更可）、きちんと登録しておくと、検索結果に作品が表示されやすくなります。

　より多くの読み手に作品を見てもらうための工夫と言えると思います。

　ではまず、各サイトによる設定可能なタグの数、一タグあたりの文字数を見てみましょう。

　『カクヨム』　⇒　８（２０文字以内）

　『小説家になろう』　⇒　１５（１０文字以内）

　『アルファポリス』　⇒　１０（２０文字以内）

　しかしこれだけではタグの真髄は測れません。

　次に、検索時のヒット条件を見てみましょう。

【検索の仕方】

　①フリーワード検索（検索画面の初期画面に直接文字を打ち込んだり、「フリーワード検索」で検索する）

　②タグ検索（タグをクリックしたり、「タグ（キーワード）検索」で検索する）

　『カクヨム』　　　　⇒　①前方一致　②完全一致

　『小説家になろう』　⇒　①部分一致　②部分一致

　『アルファポリス』　⇒　①完全一致　②完全一致

　※「前方一致」「部分一致」「完全一致」の具体例。

　例）“世話焼き執事と令嬢”というタグを設定した小説を検索した場合。

　●“世話焼き”で検索して引っかかる（タグの最初の文字から一致する場合のみ検索可能な）のが、「前方一致」

　●“執事”で検索して引っかかる（タグのどこかに検索文字列が含まれていれば検索可能な）のが、「部分一致」

　●“世話焼き執事と令嬢”で検索しないと引っかからない（全く同じ文字列の場合のみ検索可能な）のが、「完全一致」

　こうして見てみると、タグの登録数的に見ても、フリーワード検索、タグ検索共に部分一致を採用している『小説家になろう』が圧倒的有利！

　これと比べてしまうと、他の二つの何と世知辛い事でしょう！！

　『アルファポリス』は一タグあたりの文字数こそ多いですが、どちらも完全一致なので、いいワードを詰め込めばいいというものではない。

　むしろ短くても既存の人気タグを優先的に設定した方が、検索に引っかかる確率は格段に上がるでしょう。

　また『カクヨム』に至っては、「フリーワード検索をする読者の方が多いだろうから前方一致でも大丈夫（後半部分は検索で絞り込んでくれた人への更なるアピール文字列として使うと割り切る）」・「人気タグだから完全一致で」などの使い分けや、人気ワードは「執事」と「令嬢」とそれぞれ別タグとして設定するなど、タグや作品によってさまざまな戦略的工夫ができるかもしれません。

　と、ここまで書いてみましたが、実は……。

　検索ワードって、タグ以外の文字列からも、検索で引っかける事が可能なんですよ！！

　具体的にはこんな感じ。

【タグ以外の文字列検索】

　『カクヨム』⇒　タイトル…部分一致　キャッチコピー…前方一致　あらすじ…部分一致　

　『なろう』　⇒　タイトル・あらすじ、部分一致

　『アルファポリス』　⇒　タイトル・あらすじ、部分一致

　こうなってくるとタグの意味は大分薄れてくるような気がしますよね……。

　Next＞検索画面から見る、各小説投稿サイトのランキングは……！