応援コメント

独裁者の午後」への応援コメント


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     これはたぶん、『女』収録の「太陽神の午後」と関連がある作品ですよね。タイトルも似てるし、独裁者も出てくる。同じ独裁者か違う人かは、どちらでもいいのですけど。

     どちらも自業自得で不利益を被っているわけですが、独裁者本人はあまり気にしていないし反省するでもない、という。

     このシリーズ(といっていいかわかりませんが)の厭世観漂う投げやりな態度の独裁者は好きです。

    [追記]
    『知らない街で本屋を物色する』のワンシーンですね。
     あの作品の大半は、実体験と夢を継ぎ接ぎして作っていますが、店員に荷物を渡されるくだりは完全な創作です。主人公を単なる客ではなく、少し本屋に関わらせたかったんですよね。

     ただ、あそこは読者にとって最も不自然な展開でもあるので、「従業員に間違えられただけ」という、最も常識的な解釈の余地を残すことに気を遣いました。そうすることで、あそこで不必要に引っかからずに読んでもらえるかな、と思ったわけです。

     あと、外見が二階建てだったはずなのに五階まであるという大ネタを隠すための撒き餌という意味合いもありました。
     これは、読んだ人の大半は気付かないと思いますし、気付かなくても問題ありません。ああいう隠し要素を入れるのが好きなんですよね。

    作者からの返信

    涼格さん、こんばんは。
    私の好きな作品にコメントありがとうございます。
    ガルシア=マルケスの影響を受けているのでしょうか。

    涼格さんの作品でいちばん印象深いのは、書店で店員から荷物を渡される場面です。
    内田百閒ではありませんが、夢を作品に織り込むのがうまいですね、涼格さんは。稀有な才能だと思います。