秋宝

https://kakuyomu.jp/works/16816452219594312528/episodes/16816700427097749322


https://kakuyomu.jp/works/16816452219594312528/episodes/16816700427099015464


(コレと同一人物達。全部単体で読んでも問題ありません)




「もー、実家帰って来てなんで即お庭掃除なのよー!ゆとりプリーズ!」

「そんな僕達ゆとり教育」

「私達の属性じゃなくて、もてなし方を言ってるの! うわーん掃除なんかきらーい!」

 


 ザッザと真面目にホウキを動かす彼女ちゃんだけど、そろそろ限界が近いみたいだ。僕はこういう時に良い彼氏をご両親にアピールできるからいいんだけど。


「まあまあ。彼女ちゃんが頑張ったおかげでこっちもいい感じだよ」

「何が?」

「来てご覧」


 匂いでバレていそうだけど。それでも僕はもったいぶってから、燃える落ち葉からアルミホイルに包まれた焼きイモを取り出す。


「ほら、おいしい秋の宝が掘れたよ」


 ホウキを放り出した彼女ちゃんの歓声が、秋の空に広がった。




 Twitter300字ss第八十回お題より……「宝」(本文300字)

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