第22話 森林の奥地には

デスサーペントの群れに遭遇した三人は生息区域ではないこの森になぜ出現しているのか、そして何故こんなにも多くの群れができてしまっているのか、疑問が増えるばかりである。

かといってこのまま放っておくわけにもいかないので、この場にいるデスサーペントは討伐して行くことにするが、ここで一旦クリソと離脱した方がいいかもしれないとローラは思い始めていた。

デスサーペントと睨み合っているクリソに、ローラは真剣な表情で声をかける。


「ねぇ、私達は先にこの森の奥に進んでおきたいのだけれど」

「何やら訳ありみたいな顔をしているな、何か思い当たることでもあるのか?」

「えぇ、こっちの王様にも頼まれてることがあって」

「なるほどな、それならここは俺に任せてくれ。後できっと追いついてみせるさ!」

「ありがとう、健闘を祈るわ。クリソ」

「サンキューな、ローラ!!」


クリソにデスサーペントの群れを任せ、ローラ達は森の奥地に進む。

森の奥地へ進んでいくと、今度はガルーダが行手を阻んでくる。

この時、二人の予想は確信に変わった、どこかでリザレストーンを使い、魔物を蘇生しているものがいる。

しかし、このガルーダは前に戦ったものよりも格段に小さい。

そう、今回目の前にいたのは成長途中の小さなガルーダ。小さいながらも、足にはどがった鉤爪があり、羽も広げると大きく見える。

しかし、幼体だからといって見逃すことなど今の状況ではできない。

ローラは、剣を抜きガルーダの首を一瞬にして切り落とす。

切られた瞬間、ピィッ!と鳴き声がしたがそのことを機に止めることなく二人は先へ進む。

先へ進むと、森の中でやけにひらけた場所に辿り着いた。

そこにはクローフードを被った人物が後ろ向きで立っており、ぶつぶつと何かを言っている。

痺れを切らしたローラはその人物へ向けて声を荒げる。


「あなたは一体ここで何をしているの!?」


その言葉を聞いた瞬間、ビクッと驚いていたがすぐさまこちらに振り返る。

フードからはクシャクシャの前髪が出ており、男はずっとぶつぶつと何かを言い続けている。


「あなたは誰なの、一体何のためにここにいるの!?」


そう聞くと、彼は笑いながら口を開く。


「僕はアベン。ここで古代の魔物を研究している研究家だ」


そういうと、アベンが指をパチンと鳴らす。

すると、地面からキングサーペントとジュエルウルフが湧き出てきた。

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