第21話 カルサイト森林

キングサーペントを討伐した三人は国へ戻ると、ギルドに向かい、討伐した魔物の換金を行う。

クリソがギルドに入ると、ギルド内からたくさんの歓声が送られる。

そして、ギルドの奥からアゲートまでも飛び出てきた。


「よう、クリソ久しぶりじゃねぇか!!!元気にしてたか?」

「お久しぶりです、アゲートさん。おかげさまで元気にやれてますよ」

「それはいい事だな!!」


アゲートはクリソの肩を叩きながら大声で笑っていた。

その後、しばしの談笑を終えた後アゲートは真面目な顔でこちらを見つめる。


「ところでクリソ、どうしてあの二人と一緒にいるんだ?」

「実は国王陛下からの命令で一緒に行動することになりまして」

「ふむ、なにやら訳ありのようだな」

「実は、魔物の大量発生の原因を突き止めてこいと」

「なるほどなぁ、それならカルサイト森林はどうだ?あそこも最近依頼が多くなってきてな」

「カルサイト森林か、行って見る価値はありそうだ」

「いい報告を期待してるぜ!それと、持ってる魔物は今換金してやるから全部出しな!」


そう言い終わると、アゲートは魔物を置くための場所を用意し、その上に乗せるように指示を出す。

三人は懐のカバンからキングサーペントとデスサーペントなど様々な魔物を取り出す。

ギルド内にいた全員はただその光景を見つめる事しかできなかった。

その中で一際目を引くのがキングサーペント、通常の大きさより明らかにサイズがでかい。

アゲートも少し顔が引きつっており、クリソの元へ近づくと。鑑定に時間がかかりそうだからまた後日来てくれ、と言われたので三人は先にカルサイト森林へ向かうことにした。

カルサイト森林にたどり着いた三人は早速内部を散策し始める。鬱蒼と生い茂った緑の葉の中から光の日が差し込み辺りを照らす。

しばらく歩いていると、目の前にジュエルウルフが群れで集まっていた。

狼のような見た目だが、威嚇をすると体から宝石のような石を生やし、それを武器にこちらに攻撃を仕掛けてくる。

しかし、魔法に対しての防御は全くないため範囲型の魔法攻撃で仕留め切ることができる。

難なくジュエルウルフの群れを突破した三人はどんどんと森の奥へ進む。

だが、そこに存在してはならない生物が群れをなしていた。

その名はデスサーペント。以前彼らが討伐した魔物である。しかし、この魔物の生息区域は高山のような高い場所で森の中には生息してないのだ。

デスサーペントがいることで、ローラとリアンは確信がついた。この森の中にリザレストーンを持っているものがいることを。

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