第1話 朝のモーニングルーティン
朝、寝室のカーテンの隙間から差し込む光と小鳥達の囀りでリアンは目を覚ます。
隣でローラがまだ眠っているので、起こさないように静かにベッドから降り、クローゼットから服を選んで、着替える。
着替えを終えると、リアンは鼻歌を歌いながらキッチンへ向かい朝食の準備を始めた。
近所のパン屋で買って来たパンを皿に乗せ、マグカップにミルクを注ぎ、リビングの机の上に乗せる。
時計を確認すると、既に7時を過ぎていたので起きてこないローラを起こしに寝室へ向かう。
寝室に入ると、すうすうと寝息を立てたまま眠っているローラの姿が確認できる。
枕元にはローラの紫色の綺麗な髪が少しはみ出ている。
昨日は二人で楽しんでいたし、まだ起きそうにないわね。
でも、このままだと今日の予定に支障が出ちゃうし、私が起こしてあげないと!
リアンがカーテンを開けると、朝日の光が寝室に差し込み、朝日が寝ているローラに当たると、ローラはモゾモゾと動き、布団の中に潜り込む。
すると、リアンはベットの中に潜り込み、ローラの胸を揉み始めた。
手には柔らかな感触がダイレクトに伝わってくる。あぁ、いつまでも触っていたいこの感覚。
片手だけでは収まらないほどの大きさ、私にも少しくらい分けて欲しいものね。
リアンが胸を揉み続けていると、時折ローラが声を漏らすようになって来た。
その声に興奮したのか、リアンは揉むだけではなく胸の先を摘み始める。
引っ張ったり、指先で撫でたりと繰り返して行くうちに、ローラの声もだんだんと大きくなり、リアンもその声に抑えが効かなくなり、ついに下の方に手を伸ばそうとしていたその瞬間、リアンの腹部に蹴りが入った。
その勢いでリアンはベッドから勢いよく転がり落ちる。
リアンがお腹を押さえながらうずくまっていると、布団の中からピンクのモコモコとした寝巻きを着たローラが出てきた。
「人が寝てる間に何してくれてんのよ!!」
「だ、だって普通に起こしてもローラちゃん起きなかったし・・・」
「だからって人の胸を揉まなくてもいいでしょ!?」
「で、でも満更でもなかったでしょ?」
そういうと、ローラは顔を赤くしそのままリアンに殴りかかったが、リアンはなんとか攻撃をかわすことに成功した。
ローラはため息を吐くと、その場でニコニコしていたリアンを寝室の入り口まで押し退けた。
「私、着替えるから」
「わかったわ。今から着替えを取ってくるからちょっと待ってて」
「いやいや、ちょっと待ちなさいよ。なんで一緒にいようとしてるわけ?」
「え?だって手伝ったほうが効率的で・・・」
「早く出てって!」
ローラはリアンを強引に寝室から追い出すと、バンッと音が鳴るほど強く扉を閉め、鍵を掛けた。
寝室から追い出されたリアンは渋々リビングに戻って行ったが、リアンはただでは諦めない。
リアンが空中に手をかざすと、ローラのいる寝室の映像が流れ始めた。
これはリアンの完全オリジナルな魔法で、場所の映像を写せる「スクリーン」という魔法だが、使う人が使うとこういう風に悪用されてしまう。
リアンは他にもいくつか自分のオリジナルの魔法を何個か持っているが、誰にも教えようとはしない。
というのも、悪用されるということは分かり切っているため、世間に流通しないように隠している。
ローラが物々と何かを言いながらも着替え始めており、ローラが寝巻きを脱ごうとしたタイミングで、突然ローラと目が合った。
いや、まさかバレるはずは・・・そう思っていたのだが、嫌な予感が当たってしまう。ローラが画面に近付いて来た後、映像が見られなくなってしまった。
つまり、ローラによって魔法が無効化させられてしまった。
これはまずいことになったと思ったリアンは、咄嗟に何もなかったことにしようと外にある郵便物の確認に行こうとしたのだが、リビングから出た瞬間、優しく肩を叩かれた。恐る恐る振り向くと、そこには鬼のようなオーラを纏いつつ、笑顔で佇んでいるローラの姿が。
「リアンちゃん」
「・・・はい、なんでしょう」
「前にも覗かないでって言ったよね?」
「はい・・・」
「なんで覗いたの?」
「そこに、ローラちゃんがいたから」
「一回殴らせなさい!」
「絶対いやぁあああああ!!!」
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