第20話


今日は球技大会、今週は月曜以外は球技大会2日と林間学校2日で終わる週、ウチの高校は球技大会が2日がかりであるかわりに体育祭がない、今回はバスケで最低2試合は出来る様になっている。


「よーしとりあえずみんなで楽しく優勝をめざそう!なんかヤバかったら俺と橙李がなんとかするからまかせとけ!」


と張り切って言う裕也、皆んなはなぜ俺?みたいな顔をしているが、


「あー俺昔裕也とバスケしてて、皆んな気づいてると思うけど脳筋だから俺が舵取りみたいな感じ!まぁなんかあったら残念勇者に任せればいいよ」


俺が説明すると皆んな笑いながら納得してくれた。

裕也はイケメンでオシャレ、運動は何でも出来る。ただ学力は無い、料理出来ない、音痴(自覚なし)、脳筋、鈍感と残念な要素が多い、コレが以前妹が言った残念勇者の正体である。


ちなみに香澄のポンコツは普段はちゃんとしているが、裕也を喜ばせようとデートにメイド服を着ようとしたり、裸エプロンでお出迎えしたり、ポンコツと化してしまう。


そんな事を考えていると後ろから藤原達の声が聞こえてきた


「あれー裕也くんじゃん、ねー今度私達と遊ぼうよ」


「やめとけって香澄ちゃんがおこるぞ?」


「大丈夫だよー黙ったけばバレないって、あれ?アイツこの間の」


「あー壇上確かバスケ辞めてにげた奴だよな?」


「瀧元あんまいじってるとまた金で女呼んでいじられるぞ?なぁ唯?」


「…そっそーだね、壇上君カッコいいとこ見せてね」


そういい唯ちゃんは壇上の腕に抱きつきない胸(見た感じ)を押し付け壇上はニヤけている


「任せとけって、てかお前、俺らと当たったら虐めてやるから覚悟しとけよ?」


と、壇上がイキった感じで話しかけてきたので


「誰だよお前?」


と適当に返すと裕也が笑いをこらえだす。


「は!?この前駅で放置プレイされてる時にあっただろうが?」


「あーなんか駅前に猿が4匹いたような…悪い覚えてないわ、」


「あ!?なめてんのか?」


「ごめん、お猿さんバイ菌多そうだから舐めたく無い、あっ今飴は舐めてるよ?いる??」


「誰が猿だ!?」


「ぷっ流石に無理!!」


と裕也が笑い出す


「ってか藤原さん?だっけ?俺には香澄いるから遊ばないよ、」


「大丈夫だよぉーってかさぁ香澄おっぱいちっちゃいでしょ?私ので満足させてあげようか?」


「いや大差ないし」


「ぷっ裕也ダメだって、」


「いやない胸頑張って露出させて男の腕に当ててるからさ」


「それ2次被害出てる!!」


「あっ唯ちゃんもごめんね、そんなつもり無かったんだけどね」


「指摘するな!笑いが止まらんくなる!!」


「まぁ結月さん凄いもんな」


と笑いながら話していると


「こいつら失礼すぎだし、瀧元と壇上なんとかしてよ!」


「あ、お猿さん召喚ですか?ってか香澄一筋だからごめんね」


「お前ら人を猿、猿って何度も何度も!」



「ドリ○ム??ってか自覚あるから怒ってんだろ? てかさん達連れてどっか行けよ、試合であたったら遊んでやるから」


と無表情で唯ちゃんを見て言うと


「…え!?」


と唯ちゃんが苗字で呼ばれた事にビックリした反応をしている中


「何調子のってんの?」


「マジウザい」


「あ!?マジで覚えとけよ」


他の奴が凄み何処かへ消えて行った


「橙李アレでよかったのか?」


と裕也が心配そうに聞いてきたので


「あぁ大丈夫!もうどうでもいいし、てかさぁ…多分俺がお前とバスケの試合出来るの最後だから1試合でも多く楽しもう」


「…やっぱ無理そうなのか?」


「リハビリはしてんだけどね、バスケ、特に俺の場合は膝の負担凄いからフルでは無理だって。まぁそこはいいよ!今日を楽しもう!」


「…おう!」


としんみり小さい声で話していると香澄が後ろからどついて来た

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