第21話


としんみり小さい声で話していると香澄が後ろからどついて来た




「あんたさっきのもっと言ってやりなよ、…てか藤原覚えてろよ」


と無表情ながら後ろには般若のお面を被った守護者がみえたので、


「裕也どうにかしろ!! 香澄がス○ンド使って体育館無茶苦茶にするぞ!! ほら何故かジョ○ョ立ちしてるし!」


「アレはたまたまだろうがちょっとヤバイな、 香澄!俺は香澄しかみてないぞ、だから笑っえって」


「ゆーくん♡」


「香澄、ゆーくんは2人の時だけな」


「うん♡ごめんね」


「可愛いからゆるす」


「おーいここ学校!2人で今から始めそうな空気だすな!」



と甘々な空気をなんとか抑えて込もうとした。


球技大会は今年は男女共にバスケ、1日目は男子、2日目女子で行われる、最初は4グループでの総当たり戦、10分ワンセットの2セット行われる、グループもランダムで誰がどれだけ出てもいいのと、ウチの学校の伝統で、球技大会に優勝した組は文化祭の出し物を優先的に選べるという決まりがある、勿論文化祭にもそういったのがあり、普通の学校とは少し変わっている。


俺たちのクラスは裕也と俺が交互にに出ながらグループステージは勝ち上がり、準決勝の前半で勝ちが決まりそうな点差だったので裕也に任せて香澄達の元へ行ったら香澄が心配そうに


「あんた足大丈夫なの?」


「あぁ、アレくらいなら大丈夫だよ!、それより香澄、ヘアゴムある??」


「…あるけどあんた」


「…まぁ心配すんなって!最後に見たいだろ?裕也の世界一カッコいいすがた!」


「…大丈夫なの?」


「大丈夫だって、あ、もしもの為にちなみちゃんか詩乃ちゃんに膝のアイシングだけ用意出来る様に言っといて、お前はちゃんと試合みとけよ!……最後だから、お前の裕也を1番カッコよく見せてやるよ!」


「!!…わかった」


「まぁ見てろって!何なら動画撮影OKだぜ!」


「バカ!!でも撮るよ、華帆にも見せてやりたいしね!負けんなよ!」


「おぅ!任しとけ!!」


と言いヘアゴムを受け取り皆んなの元へ戻った

決勝はどうやら、ビッチさんクラスらしい。ただ、香澄はウチの応援をしにこっちのクラスに来ていた。


「よし!!決勝まできた!あと1試合かったら文化祭の優先権が貰える!お前ら死ぬ気で勝って女子にコスプレさせるぞぉ!!」


「「「「「おおぉぉぉぉおぉぉぉっっっ!!!」」」」」


裕也が士気を高める為に声を出して皆んなが叫ぶ、まるでインターハイ決勝の勢いだ!応援に近くに来ていた女子が若干ひいていて笑いそうになっていると冷たい空気が襲う!!


「…ゆぅーくん??…どぉぉゆぅぅことかなぁぁ?」


氷の女王と化した香澄がウチのクラス女子代表みたいな形で声をかけてきた!


「!!!……あのぉぉ香澄さん?? これはですねぇ…」


「…なに?」


「…みっ皆んなの士気を高めるためと言うか…」


「…え!?皆んなそうなの??」


女王様が皆んなに話かけると


「「「「「!!!!めっそうもございません!」」」」」」


と全員で裕也を裏切った


「…ゆーくん??」


「いや、俺は香澄だけって知ってるだろ?」


「でも…「はい!!香澄後で裕也ボコボコにしていいからそのへんで!」…うん、とりあえず縛る物と鞭が…」


と俺が話を遮ったあとも何か言っているが気にしない。ってかしてはいけない。


「じゃ!残念勇者の断罪は後にして最後の最後に躓いたらつまんねーから皆んなで勝って女子に祝福されて明日は皆んな全力で女子の応援をしよう!!大丈夫!!こんなに応援してくれる子達がいるんだからやれる! それによく考えろ?相手同じ2年だけどバスケ部の奴3人いたり運動出来る奴、ウザいやつ、彼女持ちの奴多いけどココで活躍してアイツら負けさせてみろ!気になってくれる子とかも出るかもしれないぞ?コレがきっかけで話す様になって彼女出来るかもしれないぞ?

お前ら裕也みたいな最高の彼女ほしくないかぁ!!?」


「「「「「ほしい!!」」」」


「香澄みたいな美人彼女欲しくないかぁ!?」


「「「「「ほしい!!」」」」


「ならウチの可愛い女子惚れさせるぐらいのプレーしてみせろ!!

ぜってーかつぞぉぉぉおぉぉぉ!!」




「「「「「おおぉぉぉぉおぉぉぉっっっ!!!」」」」」



「いやお前も俺と変わらんが!!」


と最後に裕也からのツッコミが入った

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