第15話


そんなこんなしているとバイトが終わり瑞希さんは用事で先に帰ると急いで車で帰って行った。

2人でバイクで夜景の見える丘に行くと


「さて、橙李重い話と説教どちらからがいいかな?」


と暗くて見えないがニタニタしながら言ってるのが想像つく


「じゃぁ重い話からで」


「あれ?説教からだと思ったのに、まぁいいや、

ふぅーっっ

実はね瑞希ずーと浮気してるの。ネックレス付けてるの見たことあると思うんだけどアレめっちゃ高いので前付き合ってた彼からもらった物で、その元彼ともう1年かな?

相手の男は瑞希と別れて直ぐ彼女作ってで瑞希と浮気も続いてるって感じ。

あの子もそれまでに彼氏とかいたけど、でも浮気も続けてる。相手の男から連絡が来ると直ぐに飛んでいく感じかな。

私は前の彼氏に浮気されてたから相手の気持ちもわかるんだよ、ホントに心から信じてた相手に裏切られたら結構響くしトラウマにだってなる、私が前酔った時にタバコに火をつけたのもその時の相手の、まだ何処かで忘れられないんだと思う。

んーてか依存してたからかな?…凄い辛かった。

瑞希には相手の子がそんなふうになってしまうとか分からないって事は無いと思うけど本能を優先させすぎて見てて辛い。

だからバイト変わってる時は大体男の所にいってる。


そりゃーそんな事してて、でも私は被害者と同じ立場だった訳だからイライラしてしまうよね?まぁ瑞希の事は好きだから言えないし、誰もこの事を分かってくれて無かったから今まで辛かった、、でも橙李が初めてドライブ連れて行ってくれた時色々嬉しかったんだ。ありがとう。

で橙李にお願いなんだけど、私が弱音吐きたい時受け止めてほしいなって、他の人にはここまで話して無いし、あんまり弱ってる所見られたく無いから、橙李は気づいてくれたから年上なのに頼って悪いけどいいかな?」


と言い終わると三角触りしていて顔を上げていたのを下げうずくまるようになった。

前々から気になってはいたが聞かなかったのは、多分なんかあるなくらいの感じだったのに高校生には重たい話だった

少し沈黙が続き、正直に聞いてみようと思い話始めた。


「瑞希さんの件はわかりました。僕でよければ全然いいですよ?

ただ1つ怒られるの覚悟で聞きます。結月さんはその元彼さんとヨリ戻したいんですか?」


と聞くと顔を上げて、月明かりで少し表情が見えた。

なんだか晴れやかな表情で


「いや、相手別れてすぐ結婚したし、そんな雰囲気なメールや電話来たけど断ったら何もなくなったよ。てか今更ないよ、まぁ初めての彼氏だったしそれ以来トラウマで相手の事信じれなくなってるって事はあるけどね、あのタバコも捨てたいのに、、」


「わかりました。なんか失礼な事聞いてすいません。でも結月さんの事知れて良かったです。

じゃあ僕が結月さんが寂しい時何時でも駆けつけてますよ、王子様みたいでしょ?」


と少しこの空気を和らげる様に言うと


「…自分でいって恥ずかしく無いの? 執事でしょ私の!w」


と笑いながら返してくれたので


「だから姉様なんですよ、でも話してくれてありがとうございます。」


「うん  じゃあ説教ね!!姉様の件について!あとあの友達カップルの前で調子乗りすぎ!!」


「いやアレは結月さんの可愛いさをしってもらいたくて…ダメですか?」


「あんたわ…ダメ!!そんなのは橙李だけ知ってればいいの!!バツとして何時でもいいから1回でも私をドキッとさせてみなさい!!、ほら遅くなったし帰るよ!」


そう言い立ち上がるとバイクの方へと歩いて行った。帰りの運転中俺はもう結月さんの事で頭がいっぱいだった。



どうしたら安心させてあげれるか



この事だけずっと考えていると家に着いてしまった。

一応部屋の前まで見送りに行き、じゃぁありがとね、といい部屋に入ろうとする結月さんの顔が少し寂しそうにみえて、咄嗟に動いてしまった。



「結月!!」




そういい後ろから抱きしめて続けた


「ッッウ!」


「俺は結月の味方だから、寂しそうにすんな、また寂しかったら話聞いて抱きしめるくらい出来るから、俺の前だけでいいからワガママになれ、わかった?」


と言いながら体を離し頭を撫でた

沈黙が続き、我に返って自分のした行動にビックリした!


「……バカ…今日は帰れ」


そういい結月さんは走って家に入りカギをしめられた。

俺は放心状態になりながらもゆっくりと家にかえった



家につきやってしまった事を後悔しながらベッドで悶えていた

ちなみに晩ご飯は何を食べたか覚えてないし、おにぃキモいって言われた気もするけど、全く頭に入ってこない。

唯ちゃんちゃんからなんかRINE来ていたけど適当にかえして

勉強も何時もより時間がかかってしまった。

気づけばもう2時になっていて流石に寝ようかとベッドにはいるとRINEが来た


yuzuu 橙李おきてる?


橙李  はい、てかさっきのすいませんでした。

    なんか体が勝手に動いて


yuzuu …ゆるさん


橙李   すいません


yuzuu …なら2つお願い聞いて


橙李  はい!何でもします。

    ホントすいませんでした。


yuzuu ん、なら電話で伝えたい。

掛けて大丈夫?


橙李   はい!



『…こんばんは』


「お疲れ様です。結月さんホントすいませんでした。」


『…一回しか言わないからちゃんと聞いて』


「はい!!大丈夫です。」


『…ふぅ…まず1つ今度から2人きりの時はタメ口で呼び捨て。いまからね、わかった?』


「わかりました!」


『タメ口!あと名前呼んで』


「…わかったよ…ゆ、結月、これでいい??」


『…ン…うれしい』


「…で、もう1つのお願いは?」


『…次ね、…会った時でいいから…もぅ一回…だっ抱きしめて欲しい、ちゃんと正面から、ダメかな??』


「…ッッッ!!…わかったよ、結月」


『じゃ、』


と言い切れたかと思ったら





yuzuu 恥ずかしくて声聞けない、橙李のバカ


橙李  いやこっちだって恥ずかしいよ

    てか何で電話?


yuzuu いや、文章に残ってたら後で

恥ずかしくなる。

それに橙李の声聞きたかったのもある。


橙李  ちょっと逢いに行きたくなるからやめて


yuzuu 私も逢いたいけど今日はまって、

こんな顔見せれない


橙李  なんかめっちゃ可愛いね


yuzuu だからそれをヤメロ!!


橙里  あ、結月が話してくれた事とは

    違うんだけど、前から思ってた事

    伝えていい?


yuzuu うん?なに??


橙李  いや、実は俺デートドタキャンされて

    辛い時とか学校でも相手と顔合わせて

    逃げたりしてた時に何時も結月から

    RINEが来て助けられてたんだ、

    結月は俺にありがとうって

    言ってくれてたけど、実は俺の方が

    助かってたんだ。だからありがとう。

    何時も俺を救ってくれて。


yuzuu もぅ!!バカ!バカ!!橙李バーカ


橙李  なぜ!?


yuzuu うるさいバーカ早く寝ろバーカ


橙李   照れ隠し?w






とやりとりをしているが返事が帰って来なくなったのと睡魔に負けて寝落ちしてしまった。

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