違うところが違うぞ、おまえ
プロ格闘家である友人は強さに貪欲だ。あらゆるものから強さのための学びを得ようとしている。それを消化しきれているかは別ではあるが。
そんな友人だが、最近は読書を通して強さの根源を学ぶことに躍起になっている。先日は宮本武蔵の「五輪書」に夢中になっていた。
「ほほう、なるほど。『一理に達すれば万法に通ずる』のか」
こいつ、意味分かってんのだろうか。筋トレしてた方がマシじゃないのか。
ただ、友人は「五輪書」から、自分なりに何かを得た実感はあったようだ。味を占めたのか、ついに今日はニーチェを読みはじめた。
「なるほど、『深淵を覗く時、深淵もこちらを覗いている』のか」
なあ、ホントに意味分かってんのか?
「もちろんだ。つまり、金玉を蹴られた時、俺の金玉もまた相手を蹴っているということだ」
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