ヤンデレ女子は健気に生くる

エピソード50到達記念『ヤンデレ憲章』草案

　ヤンデレを受容する者は、正当に運営された媒体におけるヤンデレ創作者を通じて享受し、われらとわれらの子孫のために、病みとデレとの協和による成果と、我らがヤンデレ全体にわたつて愛情のもたらす恵沢を確保し、創作者の行為によつて再び論争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権がヤンデレに存することを宣言し、この憲章を確定する。

　そもそも束縛は、対象者の厳粛な信託によるものであつて、その権威はヤンデレに由来し、その権力はヤンデレものの創作者がこれを行使し、その福利はヤンデレコンテンツ消費者がこれを享受する。

　これは人類普遍の原理であり、この憲章は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲章、法令及び詔勅を排除する。

　ヤンデレ受容者は、恒久の愛情を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、ヤンデレを愛する諸卿の公正と信義に信頼して、われらの幸福と生存を保持しようと決意した。

　われらは、ヤンデレによる平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、ヤンデレによる平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

　われらは、いづれのコンテンツも、自作のことのみに専念して他のヤンデレコンテンツを無視してはならないのであつて、ヤンデレ概念の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自作の主権を維持し、他の作品と対等関係に立たうとする各コンテンツの責務であると信ずる。

　ヤンデレを受容する者は、ヤンデレの名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。