お願いだから行かないで
お祭りが終わった翌日私は葵の所に向かった。
雪華「葵」
私はいつもの様に彼女の名前を呼ぶ。
葵「雪華〜」
彼女もいつもの様に私の名前を呼ぶ。
雪華「今日は何しよっか」
葵「話があるんだ」
雪華「何さ改まっちゃって笑」
葵「真面目な話なんだよ」
雪華「どうしたの?」
葵「私もうすぐ消えちゃうの」
雪華「え…?嘘でしょ…?」
葵「嘘じゃないよ」
私は葵にそう告げられる。
雪華「私は信じないよ!!」
葵「嘘なんかじゃないんだよ」
雪華「私は葵と居られて良かったよ…」
葵「雪華なら友達出来るよ頑張って!!」
そういう葵の姿は透けて消えていく。
雪華「葵〜!!葵!!」
私は彼女の名前を繰り返し叫んだ。
私の声は激しい蝉時雨の音に掻き消された。
私の目の前にあるのは一通の手紙と青いペンダントだった。
一通の手紙にはこう書いてあった。
雪華へ
お元気ですか?貴女がこの手紙を読んでいるなら私は消えてしまった頃でしょう。
雪華には言っていなかったけど、実は成仏しきれなかった幽霊何だ。
私は雪華とずっと一緒に居たかったけど、幽霊の私が貴女と一緒に居ると
雪華が嫌われると思ったんだ。
それにもう未練は無いから成仏したんだ。
私の未練が何だったのかは分からないけど、少なくとも雪華と言う1人の女の子と
巡り会えて本当に楽しかったよ。
また私が生まれ変わったら一緒に遊べるといいね。
見かけたらまた声掛けるから!
親友の証に私の青いペンダントあげる。
今までありがとう
ちゃんと友達作るんだよ?
葵より
私はそれを見て泣いた。
彼女に貰ったペンダントを着けて、私は天国の葵に「強くなるからね」と
言った。
そして私は強くなることを決意した。
私も楽しかったよ葵。
また生まれ変わったら会いに来てね。
少女と夏 さくら ゆい @yui_0830
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