ねえねえ聞いてよ(雪華視点)
今日もまた、彼女に会いに行くために神社に行った。
自転車を神社の傍に止めて、1つ目の鳥居をくぐって2つ目の鳥居に続く石段を登る。
そして鳥居をぬけて、御賽銭箱に続く石段に向かった。
彼女はまた何かを見つめるかのように座っていた。
私はそんな彼女に声をかける
雪華「葵〜!」
私は元気よく彼女の名前を呼んで彼女の元へ走った。
葵「雪華!」
彼女は笑顔で私の名前を言ってくれた。
雪華「久しぶりだけど元気してた?」
葵「私はいつでも元気だよ」
雪華「そっか」
私は彼女に微笑んだ
葵「今日学校あったの?」
雪華「あったよ。つまんなかったけどね」
葵「何がつまんないの?」
雪華「人と話すのが苦手だからひとりぼっちなの」
私は勇気を出して彼女に告白した。
葵「じゃあ私が我が友の為に協力しようじゃないか!」
彼女は私にそう言って石段を降りた。
雪華「話し掛けてくれたら必死に言葉を返すんだけど、そういうのって中々無いからさ。」
葵「確かに私が話しかけたもんね」
雪華「そうそう」
中学に入学してクラスメイトに話しかけられる何て事が何回も無かった。
担任の夜月先生は話しかけてくれるけど、逆に私は自分から話しかけられない。
今は葵以外皆怖く感じるから。
葵「もしかしてだけど、私以外皆怖い?」
彼女にそう聞かれる。
雪華「うん。嫌われるの嫌でさ…」
葵「逆に皆に好かれる人なんて存在しないよ?私だって人の一人には嫌われてるもん」
雪華「そうなの?」
葵「うん。例えどんなに有名な芸能人で人気が高くて好かれてもその人を嫌う人は
1人や2人、嫌、何人でも居るんだよ」
雪華「そうなんだ」
葵「そうそう。だから雪華は無理に全員から好かれようとしなくてもいいの。」
雪華「じゃあさ、どうやって話し掛ければいい?」
葵「うーん…。まずは挨拶から始めなよ」
雪華「おはようとかでも良いの?」
葵「うん。」
雪華「やってみようかな…」
葵「やってみ。雪華なら出来るから。」
雪華「うん。ありがとう!!」
そして翌日…
私は昨日の葵の言葉を思い出し、頑張ってみることにした。
雪華「唯さんおはよう」
私は夏目唯さんという同じクラスの女の子に声をかけた
唯「雪華ちゃんおはよう。」
そしてしばらくして彼女が話しかけてくれた。
唯「雪華ちゃんの髪飾り可愛いね」
彼女は私のつけている髪飾りを褒めてくれた。
私が付けているユリの髪飾りは私の中学入学祝いに高校生の姉がくれた。
雪華「ありがとう!お姉ちゃんがくれたんだ」
唯「お姉ちゃんセンスいいんだね」
私は姉の事を褒めてもらった時自分の事のように嬉しかった。
そしてそこで会話が終わって、彼女との会話はそこで終わった。
私は下校後、葵に会うために神社へと向かう
雪華「葵〜!」
葵「どうだったの?」
雪華「喋れたよ!」
葵「やったじゃん!このまま頑張れば友達できるね!」
雪華「うん!!」
そして葵としばらく遊んだ
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