いつもの神社で(葵編)
私の名前は水野葵
今日は滅多に来ない夏夜神社に来ている。
御賽銭箱に続く石段に座って目の前に見える中学を眺めていたら
女の子が来た。
でもその女の子は私が居るからか帰ろうとしている。
何故なのだろうか。
葵「せっかく来たのに帰っちゃうの?」
私はその女の子に話しかけた。
女の子は何故か黙り込んでいる。
数秒して彼女は重たい口を開いた。
?「私1人の方が好きだし、人と話す事が苦手だから…」
彼女は嘘をついた。
本当は1人が好きなわけじゃないのに。
葵「1人が好きだなんて嘘でしょ?」
?「え?何で?」
彼女は素っ頓狂な声を出した
葵「本当は友達が欲しいんでしょ?」
私は彼女にそう聞いた。
?「そんなわけないじゃん」
また彼女は嘘をついた。
葵「ほーら。また嘘ついたでしょ?ホントの事言ってよ」
私は彼女にそう言った。
?「…私だって友達が欲しいよ」
彼女は本当の事をやっと言ってくれた。
素直に言えばいいのにと思ったが彼女的にもそう言えない事があるのだと思うと私はそれを思うことを辞めた。
葵「やっと本当のこと言ってくれた。あなた名前は?」
私は彼女に名前を聞いた。
?「…雪華」
彼女は名前を言ってくれた。
雪華「名前は?」
雪華に私はそう聞かれた。
葵「葵だよ。」
雪華「よろしくね葵ちゃん」
そして友達が出来た。
一人の大事なお友達が。
葵「雪華って何歳なの?」
私は彼女に歳を聞いた。
雪華「私は13歳だよ。葵は?」
葵「雪華と同い年だよ」
私も雪華と同じ歳なのでそう答えた。
雪華「へえ〜」
そうして彼女と話しているうちに仲良くなった。
鬼ごっこや隠れんぼ、縄跳びをして遊んだ。
そうして5時半のチャイムが鳴った。
雪華「葵、私帰るね。」
葵「じゃあね!」
そして家に帰っていく彼女の姿を石段の上から見届けた。
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