第9話

そんな提案をされた俺は、

速攻で、ハルって女に拉致られた。


「善は急げ!よ!さ、美容室行こ!」


「え、今から?」


「うん!」


「いや、イメチェンしてくれるのは嬉しいけど、銀行行ってお金下ろさなきゃないよ...」


「タダでいい!アイリのお兄ちゃんだから

特別...!」


「ええー」


俺はハルに腕を引かれて、

表参道の高そうな美容室に連れて行かれ、

その二時間後。ヤバイくらいに変身した。

帰宅したら、ハル以外の妹含む四人のギャル

にキャーキャー言われた。

無理矢理、眼鏡も外され、

近視の俺は近くしか見えてない...。


「ヤバイ...!超カッコいい...!」とナツが言えば、アキが、


「もうね、眼鏡禁止...!コンタクトに変えるべき...」


と眼鏡禁止令を出した。

いや、ぜってー、眼鏡の方が目のためにいいし、管理も楽なのに...。


妹のアイリは。


「キャーッ!ブラコンが酷くなるかも...」

と俺の上半身をペタペタ触ってきた。


「くすぐったいからやめろ....」


ハルはもう上機嫌で。


「私のおねーちゃん、凄腕なのー!

骨格に合わせた似合わせカット、超うまいのー!で、このイケメンが完成したんだけど!」


「帰り道中、モデルのスカウトにあっちゃってさぁ!ふたりしてどう?って言われたけどー、

その場で答え出さずに、名刺だけもらって

逃げてきたwww」


「それ、凄い!!」と他四人。


チヤホヤされるのは悪くないな...。


陰キャがまさかのイケメン化したら、

周りの反応が面白過ぎた件、的なwww。


俺は心の中でニヤニヤしてた。












iPhoneから送信

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る