第8話


ここらで回想を終えよう。

過去を振り返っても虚しいだけ。


俺はため息をついた。


「それでこの女子会はいつ終わるの?」


「夏休み中ずっとかな...」とアイリ。


「ええ....!?」


「今さー、パパもママも、海外に仕事に行ってていないじゃん!!」


「うちらふたりだけじゃ寂しいし、

お兄ちゃんイケメン化計画も兼ねて、

強力な助っ人を呼んだの」


「え、俺のイケメン化?」


「そ。性格は申し分ないと思うけど、頭の良さ、少し強化するために、頭脳明晰のトウコ呼んでて」


グレーアッシュのロングヘアの勉強中の

女が俺を見て、ぺこって頭を下げた。


「勉強教えてあげるわよ」


「それでー、

ナツのパパはボクシングジムを経営してるんだけど、お兄ちゃんのこと鍛えてくれるって言ってるし。ナツは将来トレーナーになりたいんだって!」


「ただで通わせてあげる!!アイリのお兄ちゃんだから特別にね!」


いや、そんな、

ボクシングジムとか、、汗汗。


「ハルはー!ハルのおねえちゃんがカリスマ美容師なんだけどー、そのもさっとした髪型とかかっこよく変えてくれるってー!」


俺は眼鏡をハルに無理矢理奪い取られて

髪の毛もかきあげられた。


「なーによ、かっこいい顔してんじゃない!」


「少し痩せたらアイドルになれそうー!」



「えええええ」


「アキはー、取り敢えず面白そうだから、

外野で付いてきた感じなの。

あ、でも、本音は料理が上手なお兄ちゃんから

色々学びたいんだって!」


こくこく、と頷く赤毛ショートの女。






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