第5話
「あなた、偽魔人でしょ?」
「偽魔人?何言ってんだ!僕はそもそも魔人になった覚えはない。人間だ!」
「ニンゲン…?ふーん、なるほどね…。」
蒼眼の少女は疑いの目でこちらをみている。
「な、なんだ?」
「フフフ…私に着いて来て。着いてこないのなら、あなたをここで殲滅する。」
「んな!?」
(罠だったらどうする…?でもここに居てもらちがあかないし、それに少女と闘うのか?とりあえず着いていって無害アピールでもしよう。最悪な時はこの脚力があれば逃げれる…たぶん。)
「わかった!君を信用しているわけじゃないが、僕は争いたくない。」
「…こっち。」
蒼眼の少女は走り出した。
(僕と同じで早い!?)
男は急いで後を追った。
道中、男は追いつこうと走るが蒼眼の少女は一定の距離を保ちながら走っているようだった。
(なぜだ…追いつけない。あんな華奢な体で僕より早いのか…ってことは、強い??戦わなくてよかった…これからどうしたものか…。)
あれこれ考えていると頭の中から声がした。
「あなたが私に追いつけるわけないのでしょ。》
「!?君か!?テレパシー?」
《脳に直接語りかけているの。さっきからあなたの考えが丸わかりで、滑稽だわ。》
「ぐっ…!」
《あなたも口で喋らず使えば良いでしょ?》
「え、どうやるんだよ…。」
《話したい相手を思い描き、脳で語りかける。》
(どういうこと…この人教えるのへた?)
《だれが、なんだって?》
「!?」
(これでいいのか!できてた!)
《まったく…バカを相手にするのは疲れる。》
(バカ??言いたいこと言いやがって…僕はなにをするにも初めてなんだよ。)
《初めて…?やっぱりね、あなたは偽魔人。》
(だから…僕は…。)
《止まって》
蒼眼の少女が止まった先には壮観な景色が広がっていた。
「ようこそ!王都バルマスク領。我が偉大なる
次回は②Wis@mo-rusu
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