第2話 オタク可愛い銀髪少女と出会う
「ん?」
よく見ると目線は俺とおんなじでマンホールを見ている。
「ちょっとー足が邪魔なんだけどー」
「写真に写り込んじゃうからどいてくれない?」
童顔で可愛い顔からは誰も想像できないキツい話し方。
急な事だったからハッとして
「ごめん。」とついつい言ってしまった。
ここぞとばかりにシャッターを押しまくる女の子。いや女。
ちょっと生意気そうな感じだからあえてそう言うことにした。
外見は幼い顔で可愛らしい感じの中にも整った目鼻立ちで綺麗でもある。
いやまだまだこどもで童顔と言った方がいいか。
身長は俺よりぜんぜん小さいけどチビではない。
シミもホクロもなく色白で透き通るような柔肌に加えて、薄く青いロングヘアーをツインテールにしている。
出ているところは出てスタイルはいい「ていうかデカすぎ!何カップあんだよ。」、大人の雰囲気を醸し出せる色気は全くない。
また悪い癖でボーッとしていると、
「ネーあなたもマンホール好きなのー?」
と突然聞かれて、
「・・・うっうん」
女性と話す機会なんてほとんどなかったから、何を話せばいいのが分からず言葉が出てこなかった。
その子は首を傾げてずっと俺の顔を見てくる。
恥ずかしくて目を逸らしているのに、わざと視界に入ってくる。強調している胸が気になって見てしまう。
すると何か言いたげな顔で一言。
「あなた名前はー?」
(初対面なのにいきなり聞いてくるしー)
ちょっと間が空いて
「あっごめん。自分から名乗らないと失礼だよね。」
「わたしの名前は」
「アイリン」
「福海愛鈴」(ふくうみあいりん)
「マンホールが好きすぎて写真を撮りに旅行中なの」
「で、あなたの名前は?」
「・・かずや。」
「安福一矢」(あんぷくかずや)「・・です。」
緊張して敬語で答えてしまった。
「カズヤくんもマンホール好きなの?」
「あのー俺も写真撮りたいんだけど。。」
ハッと気付いた顔で「あっごめんごめん。今どくね。」
やっと写真が撮れると思ったのだが、暗くなってしまい上手く撮らなくなってしまった。
がっくりと肩を落としていると「あたしの写真をあげるから許してよ」
気を落としているのが分かったのか。なかなか気が効く子なんだと感心していた。
が、「写真あげる代わりに一緒にいいかな?」といきなり聞いてくる。
なんのことかさっぱりわからずキョトンとしていると。
「慌てて出てきたから泊まるところがないんだ。えへへ笑」
「んっ?えっ?えっえーーーーー?」
「とっとっとっ泊まるって?」
「カズヤくん、泊まるところあるんでしょ?だったら泊めてよ」「ちゃんと代金は支払うからさ」
「いっいやいや一緒にっていうのもあるし、会ってすぐの人で何も知らない人だし、男と女だし、色々と問題があるんじゃないかな。。っと」
「じゃあカズヤくんは、あたしがこれから泊まるところを探して、探しても見つかんなくてその辺の公園で寝てればいいっていうの?」「女の子にそういう事言うの?」「ひどいよカズヤくん!」
いやいやひどいのはどっちだと考えているとほんとに真っ暗になってしまった。
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