第9話 ウサギ狩り その1
やって来たのは東の草原。
既にプレイヤーも結構な数がおり、全員がホーンラビットを狩っている。
ところどころ轟音が響いたり、巨大な剣が出現しているのはオリジナルスキルの効果だろうか。
ホーンラビットも頑張って応戦しているがパーティを組んでいるプレイヤーたちには勝てずに光の粒子となって消えている。
実際ソロのプレイヤーにもボコボコにされているので最弱モンスター確定だ。
意外と光の粒子が散るのが綺麗だったりするのは言ってはいけないことだろう。
「さてと、私もウサギ狩りをするか」
今回の目標は10万バース貯めることであり、ホーンラビットに換算すると1,000体分だ。まずそんなにホーンラビットはいないだろうがまあ、目標だからな。
ちなみに何故10万バースも貯める必要があるのかだが実は先ほどここに来る途中でスキルショップを見つけたのだ。
そこで鑑定のスキルの書を買おうとしたらそれが恐ろしいことに10万バースもしたからとそんな理由だ。
それに殆どのスキルが数万バース程だったので特に鑑定が高いと言うことではなくスキルの書自体が高いのだろう。
初期選択を間違えた代償はかなり大きいと言うことだ。
「さっそくホーンラビット発見。初手はポイズンだな」
ホーンラビットはチュートリアルの時にも簡単に倒せたのでポイズンを使えば楽に勝てるだろう。
それにスキルレベルを上げるためにも光魔術と闇魔術は交互に使っていきたいところだ。
出来れば書術のレベル上げもしたいところだが今回は後回しになるかもしれない。
だが、それでもメディテイションは多用することになるに違いない。節約をすることを決めた今はMP回復ポーションを出来るだけ使いたくないのだ。
「ほい、ライト」
ホーンラビットが飛び掛かって来たところにカウンターのライトを放ち、混乱している間に蹴りを入れる。
これが神官の戦い方だ。いや、嘘だぞ。そんな神官がいたらそいつは間違いなく狂神官だろう。
これは他のアーツを使わなければ白黒は継続するのでただの蹴りなら大丈夫と言う理由だ。ちなみに蹴りは自分にダメージは入らない親切設計となっている。確証はないがな。
〈戦闘が終了しました〉
どうやら倒すことが出来たようでホーンラビットの死体が光の粒子となって消えていく。
倒したホーンラビットのドロップアイテムはインベントリに自動で送られるみたいだ。そのため私のインベントリにホーンラビットの角が1個入っていた。
他にはアナウンスが来ないので今の戦闘ではレベルは上がらなかったようだ。気を取り直して次に行くとしよう。
それから少ししてホーンラビットを見つけたのだが、ちょうどここからだと相手からは死角になっているため奇襲ができる。よってこれを活用しない他ない。
「ほい、よっと。ポイズン。ついでのライト」
奇襲が上手く決まって良い蹴りがホーンラビットに入った。それにライトも決まり混乱しているみたいだ。
ほっといても毒の状態異常で倒せるだろうが、ここは経験値稼ぎのためにもう一回撃っとくとしよう。
「ライト......ポイズン」
〈戦闘が終了しました〉
〈種族LVが上昇しました〉
〈JOBLVが上昇しました〉
〈光魔術のLVが上昇しました〉
〈光魔術の新しいアーツを習得しました〉
〈闇魔術のLVが上昇しました〉
〈闇魔術の新しいアーツを習得しました〉
〈INT上昇のLVが上昇しました〉
〈魔力操作のLVが上昇しました〉
書術以外は全てレベルアップしたので怒涛のアナウンスラッシュだ。それに新しいアーツも習得できた。
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NAME:ゼロ
RACE:デミヒューマン LV2
JOB:神官 LV2
SP:10
JP:10
HP:40/40
MP:70/84
STR:9
VIT:4
INT:19〈+2〉(+2)
MND:12(+2)
AGI:7
DEX:9
オリジナルスキル
〈白黒LV1〉
スキル
〈光魔術LV2〉
〈闇魔術LV2〉
〈書術LV1〉
〈INT上昇LV2〉
〈魔力操作LV2〉
称号
〈チュートリアル完全達成者〉
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今気づいたが知らない間になんだか変な称号が増えている。
〈チュートリアル完全達成者〉
住民からの好感度が上昇しやすくなる
ああ、好感度か。あれはマスクデータなので、この称号の効果は正直実感が湧かないだろうな。
それよりも追加されたアーツの方が重要だ。
〈光魔術〉
LV2・・エンチャント・レッドアップ
〈闇魔術〉
LV2・・エンチャント・レッドダウン
これはβテストの時と変わらなそうだ。
エンチャント・レッドアップは対象のSTRを増加させるアーツでエンチャント・レッドダウンは対象のSTRを減少させるアーツ......のはずだ。
ついでにSPを振り分けるとしてINTに+7、VIT、MND、AGIに+1ずつだな。
とりあえずは全部のパラメータを10以上にしておきたい。
さて、次のウサギを見つけに行くか。
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