貞操逆転世界とはチョット違う。

第1話 女騎士「くっ!殺せ!」

じめじめとした、薄暗い洞窟の中に女騎士は囚われていた。

彼女の前には、醜い顔をしたゴブリン達が並んでいる。

そう。彼女は少し前のゴブリン討伐の際に、ふとした隙を突かれて囚われてしまったのだ。

「くっ!殺せ!」

ゴブリン共は、捕らえた他種族の女性を嬲るという。

更には、自分たちの子供を孕ませるとも。



そのように危険な任務に女性が参加しているのにも訳があった。

男女雇用機会均等法

昔、男性も女性も平等に扱われるべきである、という思想の元に勇者が制定した掟の一つである。

女性は守られるだけの存在では無い。

同等に扱われるべきであり、人を揃える時には必ず女性を参加させるようにする。

そう。たとえ、ゴブリン討伐であろうとも。



ゴブリン討伐隊の元に女騎士がさらわれた、という報告が来たのは午後も遅くなってからの事だった。


「いい加減、カビの生えた掟は廃止するべきではないか?」

討伐隊の隊長は、頭痛がするかのようにこめかみをさすりながらつぶやく。

彼にとっては初めての事だったが、年に数回、この手の事件が起こっている事は噂で聞いている。

幸いな事に、どの事件でも攫われた女性が悲惨な目にあったというような噂は聞かない。

だが、いつ、何が起こるか分からないような世の中。

出来るだけリスクは抑えた方が良い。

そんな、進言をした事もあったが聞き入られる事は無かったのだ。


事は急を要する。

「スゴー隊長!今動ける者たち集まりました!」

近場の隊員のうちでもすぐ動かせる者たちで救助隊を組む。

緊急事態ではあるが、今回の討伐は大掛かりなもので、うちの隊だけが勝手に動く訳にはいかないので手すきの者たちだけで動く必要があるのだ。

案内の者を先頭に、ゴブリンたちが潜んでいると思われる洞窟に駆け付けた我々が見たものは




(省略されました。全てを読むにはワッフルワッフルと書き込んでください)


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