第4話
「す、すいません。『望みは何』って聞かれても、俺、望みがあるなんてひとことも言ってないんですが」
フォローを入れる。あくまで丁寧に。気を悪くされないように。
どうやらその努力は無駄じゃなかったみたいだ。
「そうね。謝罪するわ。私の悪い
「『見える』って、何がですか」
「その人の『
えっ、何? 「
「びっくりさせちゃったみたいね。謝罪するわ。お
「ポリシーってなんですか」
「『仕事はタダでは受けない』ってことよ」
「仕事なんですか、これ」
「そうよ。依頼人の願いを
「でも俺、依頼してませんが」
「さっき言ったでしょう。見えちゃったのよ。あなたの心の声が。助けを求めてた。だから私、受けることにしたの」
たしかに俺はあの時助けを求めてたといえる。あの担当者に会いたくないと。でも超能力者か魔法使いでもない限り心が読めるなんてあるわけない。オカルトの
ラッキーついでにひとつ聞いておこう。
「あのう、ひとついいですか」
「何?」
「失礼ですが、そのお仕事って、具体的には」
「探偵よ」
あっさり教えてくれてなんか
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