第37話

 橋本さんが、と向かった場所は、ホテルだった。

 もちろん。ただの宿泊施設じゃない。世間に一般的にラブホと呼ばれるホテル。

 つまりは、そういう事だ。


 「橋本さん・・・」


 俺は、まだ、告白できていない。

 だから、まだそういう行為は止める気でいたが、橋本さんは、目をうるうるとさせて、「駄目?ここで、ちょっと休むだけだよ」と言ってきた。

 休むだけで済まない気がする。


 「鈴木さんとは一緒にホテルに行ったのに、先輩は私とはホテルに行ってくれないんですね。・・・先輩、私の事が嫌いですか?」


 「えっ。そんなことはない」


 「なら、私とホテルに行って証明してくださいよ」

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