第31話

 俺が電話を終えて、席に戻ると。


 「先輩。この人と、一緒に寝たんですか!?」


 凄く心配そうな顔で橋本さんに言い寄って来た。

 鈴木専務が、席で得意げな表情をしている。


 「・・・・・確かに。朝、起きたら一緒に寝ていたが―」


 「ね、寝たんです・・・か・・・」


 あからさまに落ち込む橋本さん。


 「待ってくれ。ただ寝ただけで、何も手は出してないはずだ」


 「えっ。本当ですか!」


 俺の言葉を聞いて、喜ぶ橋本さんに、不思議そうな顔する鈴木専務。


 「手を出してないって、どういう事ですか?」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る