第2話

 居酒屋からの帰り道。

 流石に今日は飲み過ぎた。

 よろよろの足を動かし、一人暮らししているアパートに向かう。


 「うん?」


 「・・・///?!」


 後ろに誰かいる様な気がして振り向くも、そこには誰もいなかった。

 いつもどこから誰かに見られているそんな気している。

 多分、気のせいだろう。

 俺を見張っている理由がないからだ。

 こんな何も夢もない無職道端に落ちてる石ころのようなもんだしな。


 アパートの自分の部屋についたら、今日はもうそのままベットに入って寝た。

 明日は、昼からバイトだから、起きたらお風呂入ろう。                                            


 隣の部屋から


 「・・・先輩今日はもう寝ちゃったんだ・・・」

 

 私の部屋には、先輩の写真が沢山壁に貼ってある。 

 どこ見ても、先輩、先輩、先輩。

 

 「ふーふー」


 おっといけない。

 先輩の写真に興奮して、鼻息を荒くしてしまった。

 

 「先輩。明日会いに行きますからね」

 

 モニターに映る先輩の寝顔を見ながら眠りにつく。

 先輩にはもう彼女はいない。つまり、私から先輩の元に行けば、先輩と私は一緒になれる。

 私の脳内には幸せな未来が見えている。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る