第1話(1/2)
俺―
普通の高校・大学を出て、一度は就職した。
だが、就職した会社は最悪だった。
無理難題なノルマを課せられ、ボーナスなしは当たり前。極めつけは、労働時間超過で家に帰れない日々。
辛すぎる。
そう思いなっがらも、特に何もしたいことがなかった俺は、この会社が潰れるまでの三年間勤務し続けた。そして、現在は無職とは言ったもののコンビニでアルバイトをしている。
実はそれほど、お金は特に困っていない。
ブラック企業あるあるの、お金を使う時間がなかったのだ。
更に、未払いの労働時間超過分の支払いがされて、貯金が七桁を超えた。
だから、お金に余裕がある今、特に就職する気もならず、コンビニでアルバイトをしながら生活をしている。
「中谷さん。今日はもう上がっていいよ」
「店長いいですか?」
「いいよいいよ。どうせ、お客さん来ないし、今日は飲みに行くんでしょ。彼女さんと行くのかい?」
ここのコンビニで働いて、一年近く経ち店長ともかなり親しくなった。
「いや、友達とですよ。今、彼女いませんから」
「あれ?彼女さんいなかったっけ?」
「少し前に別れました」
「そうだったのか。悪いこと聞いて悪かったね」
俺は身支度を整えて、コンビニを出てその足で友人と待ち合わせしている居酒屋へと向かった。
少し離れた電柱から。
「・・・・彼女と別れてる・・・」
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