第198話 装備充実
「この赤い宝石みたいなのにはどんな特殊効果が付いているんですか?」
私はリッチが身に付けていた赤い宝石のような物を手にした。
「それは身に付けているだけで魔力量が増えるアイテムだな」
「なるほど。じゃあこれはセリカさんに」
「あ、ありがとうございます!」
これで少しは魔力枯渇を防げるようになるだろう。
「このアクアマリンのようなペンダントは如何でしょうか?」
次に私はセイレーンが身に付けていたペンダントを手に取った。
「それは身に付けているだけで、あらゆる状態異常に対する耐性を上げる物だな」
「なるほど。じゃあこれは私が装備しましょう」
私が混乱したりとか眠ったりとかしなければ、少なくとも全滅する恐れはほとんど無くなるもんね。
「この黒いマントは如何でしょうか?」
次に私は吸血鬼が纏っていた黒いマントを手に取った。
「それは纏っている者の隠密性を上げる物だな。敵の認識を阻害するんで見付かり辛くなるぞ」
「なるほど。どうします? 纏ってみますか?」
「私は...遠慮します...デザイン的に...」
「すいません、私も結構です。可愛くないし...」
お二人には不興のようだ。かく言う私もちょっと纏うには抵抗があるな。
「一先ず保留しておきましょうか。こちらのブレスレットとアンクレットは如何でしょうか?」
次に私はミノタウロスとケンタウロスからドロップしたアイテムを指差す。
「これらは両方とも身に付けるだけで筋力を上げてくれる物だな」
「なるほど。じゃあこれらは全員身に付けるようにしましょうか」
これで特殊効果付きのアイテムを全て説明して貰ったことになる。
「鑑定士さん、ありがとうございました。特殊効果有りのドロップアイテムの中で、今装備しない物は保管しておくことにします。特殊効果無しの物は全て換金したいと思いますのでよろしくお願いします」
「了解した。少し時間をくれ」
「分かりました」
私達は会議室のような部屋を出て、ギルドの飲食コーナーに向かった。小腹が空いたので三人とも軽食を注文する。
「凄いことになりましたね...」
「私達いきなりお金持ちになっちゃいましたね...」
お二人はまだ実感が湧かないのかボーッとしている。
「まだまだこれから増えますよ?」
あのテカい魔石もまだ残っているからね。
「そうでしたね...」
「なんだか怖くなって来ました...」
私達がちょうど軽食を平らげたタイミングで、
「待たせたな。これがドロップアイテムの換金額だ」
鑑定士さんがやって来た。
「ひえっ...」
「ふおっ...」
お二人が息を呑む。
それは魔石の換金額の約二倍の値段だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます