第145話 衝撃の発言2

 その後は何事もなく無事王都に到着した。


「マリス様、クリス様、お疲れ様でした」


「カリナさん、ありがとうございました。お陰様で助かりました。社交シーズンの間はしばらく王都に滞在しますので、またお会いしましょうね? もちろん二人っきりで!」


「だからマリス様! 抜け駆けはズルいですってば! カリナさん、私とも会って下さいね? 是非とも二人っきりで!」


「え、えぇ...そ、その内に...」


 なんだろう? お二方がとっても鬼気迫ってるんだけど...マリス様は婚約者があんなことになってお相手が居ないから分かるんだけど、クリス様はラブラブな婚約者が居るんじゃなかったっけ!?


「あぁ、なるほど...百合百合な関係なんだ...」


 セリカさんとステラさんがなんかコソコソ話してるんだけど。百合百合な関係ってなに!?


 とにもかくにも一仕事終わったんで、ステラさんの怪我のこともあるし少し休むことにした。


 私達の泊まっているホテルに向かう。


「か、カリナさん! せ、セリカさん、す、凄いです! こ、こんな高いホテルに泊まれるなんて! お二人は凄い冒険者なんですね!」


 わお、とってもデジャヴ。


「「いやぁ、それ程でもぉ~」」


 うん、今回は素直に言えるね。私達も名の売れた冒険者の仲間入りをしたと言ってもいいと思うんだ。なにせ二回もギルドマスターから感謝されたんだからさ。それなりに報奨金も貰っているし。


 この部屋も三人だとちょっと狭いかもだけど、なんとか寝られそうかな。



◇◇◇



 ステラさんの包帯を替えながら世間話に興じる。怪我の具合も大分良くなってるみたいで安心した。


「へぇ~ ステラさんは18歳なんですか~」


 ウチらの中じゃ一番のお姉さんなんだね。だからあんなに色っぽいんだね。


「お二人は同い年くらいですか?」


 私とセリカさんは目を合わせて微妙な感じになる。


「私は15歳なんですが...」


 セリカさんが目を伏せる。


「私は10歳なんです」


 私がそう言った途端、ステラさんがガバッと私の両肩を掴んだ。わお、この展開もデジャヴ。


「...で!?」


「えっ!? 今なんて!?」


「...マジで!?」


「ま、マジです...」


「マ・ジ・で!?」


「マ・ジ・で・す」


「...世の中は不条理だわ...」


 そう言ってステラさんは遠い目をしてしまった。過去に一体なにがあったんだろう...聞いちゃいけない気がしたんで黙っていた。

 

 その後はルームサービスで食事を頼んだりして、久し振りにまったりとした時を過ごした。


 

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