第4話 制服を着たセクシードール
美少女の
流麗なツインテールが揺れて可愛らしい。
彼女の後ろ姿を見つめながら僕も微笑んだ。
こんなアイドルみたいな美少女が僕の彼女だったら最高に違いない。
もちろん、そんなことは絶対にないだろうけど。
「ねえェ、ねえェ……、どっち」
アランは少しスピードを緩め、振り返って僕に訊いた。
「え、あァ……、そのまままっすぐだけど、マジで僕の家へ来る気なの」
この子は本気で、こんな夜遅くに初対面の独身男性の部屋へ泊まる気なのか。
それとも気の弱そうな僕なら安心だとタカをくくっているのだろうか。
もちろん僕だって
「フフゥン……、なによ。
彼女と同棲中……?」
「いや、別に同棲するような彼女なんていないけど……」
それどころか、生まれてからずっと彼女がいない。
彼女居ない歴は年齢と一緒だ。
「だよねェ……。ポーは
バカにするようにクスクスと嘲笑った。
キュートな美少女のクセにかなりの毒舌家だ。
「う、うるさいな。童貞ボーイじゃねえェよ……」
つい強がりを言ってしまった。
これが夜道で男女のする会話か。しかも相手は初対面の制服を着た女子だ。
慌てて辺りを見回した。幸い人通りはない。こんな会話を見知らぬ通行人が聞いたら何て思うだろう。
「ウソォ……。若手の草食系アニメーターッて、ほぼほぼ童貞なんでしょ」
「あのなァ……、どこの
童貞かどうかなんて、個人情報だからわからないだろう!!」
「キャッキャッ、ポーだって二次元の美少女キャラで、毎晩、ソロ
可愛らしい顔をして、かなりドギツい下ネタもオッケーのようだ。
「うゥ、バカなのか。
毎晩、ソロ活動なんかしてねえェよ……」
倍近く歳上だと言うのに、彼女の下ネタにドキドキしてしまった。
「なに、じゃァ、制服を着たセクシードールとか、部屋の中に置いてあるの?」
「ねえェよ……。そんなセクシードールなんて!!」
ないけど……。
「じゃ、ポーん
「それは……」
文句を言いつつ、いつの間にか自宅の近くまで来てしまった。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます