第71話

 The end of the world  4

 

 ザンッ。一つの首をモートは狩りとった。地獄の番犬ケルベロス。そんな名前がモートの頭に浮き出たていた。太陽の光で焦げたアスファルト上で、二つの口からの牙をモートは寸でのところで躱して隙を伺う。


 猛攻を回避しながらケルベロスの一つの首に首輪がついているのをモートは発見した。どこかにこの巨大な犬の飼い主がいるのだろうか?


 突然、街中に鳴り響く数回の吠え声のあと、こちらにケルベロスが突進してきた。モートは避けると、そのままケルベロスは街を破壊しながら突進する。そのままここイーストタウンの商店街から東の端のウエストタウンまで走り通してしまいそうだった。モートはすぐに後を追いかけた。


 猛スピードの風の中。ケルベロスの肉体に銀の大鎌を幾度も振る。無数の鎌傷がケルベロスの身体を覆ったが、それでもケルベロスは建造物を破壊しながら走り続けた。


  地獄の門が開いた。


 ウエストタウンまでモートとケルベロスが走り通すと、そこは亡者が蘇る死者の居所だった。傷ついたケルベロスは、パラバラムクラブの近く。どうやら至る所で墓場の土から、亡者が這い出るそこへと向かう。



 

 

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