第48話

「……モート……何故……何故なのモート……」

 ヘレンは俯いたまま泣き出していた。 


「他にもモート君の絵があるんです。ほら、モート君。何か思い出してくれましたか?」

 そう言って、オーゼムは壁に次々と絵を飾り出す。

 

 モートはその絵を順に見ていくと、アリスを傍に呼んだ。


「アリス。ほら、これがぼくだよ……」

 

 アリスは目を大きく開いた。

 オーゼムの言う通りだ……。

 そう、これがぼく……。


 昔のぼくだ……。


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