徒然高校二年生

今野 春

第1話

 最近、新しく小説を読み始めた。いつもはラノベばかりだが、近代文学を間に挟んでミルフィーユのように、ちょうどいい塩梅で読み進めていくのは楽しい。どちらの魅力も引き立つ。


 最近つくづく思うのだが、校長という存在はいったいなんなのだろうか。一生徒である我々には知りようがないが、険しい道のりがあったのだろうか。にしてはうちの校長は若い。そう始業式の校長の話を聞きながら思う。ついでに言うと、目の前に座っている先生から意識を引き剥がしたくてこういう思考をしている。


 校長の心に響かないーー自分はもうその考えにたどり着いているからーー話を聞き終えて、自己紹介。三日前からたっぷりと考えてあったセリフを若干アレンジを加えて短くコンパクトに。人が意識できるのは三つまでだから、話すことも三つ。ボカロとラノベが好きだよ。ダンスやってるよ。小説も書いてるよ。あれ、四つだった。まあいいや。


 委員会決め。去年は例のウイルスのせいで文化祭ができなくて、文化委員なのに文化できなかったから、今年も文化委員にした。楽しみだ。


 あとは自由時間。新しい男子と絡む。女子の方にちらりと視線をやる。でも、話すのは当分先だろうね。そんな雰囲気だ。


 また明日ね。そう言って部活に行って、いつも通りに弓を引く。新しい先生の指導は若干ハードだ。疲れる。


 そういえば、荷物を右手で持っているせいで肩の上下がずれた。たぶん弓道の影響もあるかも。だから今年は左手でずっと荷物を持つことにした。


 帰ってからは実力テストの勉強だ。でも、ずっと怠けてたから全然頭に入らない。


 あーあ、面倒だな。ま、いつかの糧になるようにじわじわ勉強すればいっか。


 二十一時ちょうど。さて、休憩しよっと。

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徒然高校二年生 今野 春 @imano_haru

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