代車


 通勤用ロングシート車(103系とか)の潜在能力は、相当なものだと思う。


 ラッシュ時には人間を詰め込めるし、あの広い床面積と大きなドアは、荷物車としての使用も容易だろう。

 事実、クモハ40などは、荷物車代用として走ったりもしたらしい。


 逆に特急型の電車は、そういうツブシがききにくい。

 狭いデッキが邪魔で、荷物車にもならぬ。


(ハザ14をDE10に引かせて通勤列車にしていた私鉄があったが、乗客の乗降はスムーズだったのだろうか?)


 非電化時代の加古川線にはちょっとした名物車両がいて、ときどき見かけた。


 キハユニ15が、たしか2両おったのですよ。

 クハ86みたいな顔をした、元の電気式気動車ですな。


 ただあのキハユニ、どうも数が足りていなかったようで、予備車がなかったらしい。

 ということはつまり、検査とか故障とか、何かの都合でキハユニが動けないときには、すぐさま不足してしまう。


 さあどうしましょう。

 まさか

「本日は荷物輸送はお休み」

 とはいくまいし。


 解決策はあるのです。

 それも簡単な奴が。


 さっきのクモハ40と同じで、代車を立てる。

 つまり、キハ35で代用すればよろしい。

 実際、見たこともございます。


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