ロミオ!
「ああロミオ、どうしてあなたはロミオなの?」
というセリフが某芝居にあるらしいが、私はこう言いたい。
「ああ80系電車、どうしてあなたはモハ80なの?」
と、しょっぱなから訳の分からない文章だが、1949年(昭和24年)、つまり80系電車が製造される直前における国鉄電車群は、もちろんすべてツリカケ車だけれど、その中の60番台電動車を抜き出すと、
モハ60
(クモハ61はまだない)
モハ62
モハ63
(クモハユニ64はまだない)
となる。
数字の65から69は、クハやサハ用の番号だから電動車は存在しない。
この時点では、70系電車もまだ存在していない。
そして時は1950年、キラ星のごとく80系電車が登場するのである。
本当の話、茶色ばかりの国鉄電車の中で、湘南色の電車はとても目立ったであろう。
だけどさ、なぜ「80系」なんだろうね?
70番台は丸々空いているのだから、湘南電車を70系と名付けてもよさそうなのに。
ただウィキペディアによると、1949年にはすでに横須賀線電車の製造が計画されており、番号も70番台と決められていたそうな。
しかしながらヨコスカ70系の登場は1951年。湘南80系よりも1年後のこと。
つまり80系は、わざわざ70番台を空白にして飛ばして、附番されたということだ。
なぜ?
理由を2つぐらい考えてみた。
(A)
当時すでに、客車には70番台の物が多数存在しており、これが状態の良くない戦災復旧車であった。
というよりも、客車70番台は戦災復旧車専用の番号なのである。
私は若いのでもちろん見たことなどないが、いや実は、その最後の一両ともいうべき救援車を宮原で目にして、へえと思ったことがある。
まあとにかく湘南電車は、せっかくの新コンセプト(電車による初の長距離運転)なのだから、イメージの悪い70番台は避けたという推定。
(B)
いや、そもそも80系はブレーキが違うのよ。
だから、他系列との併結は考えずに作られている(併結は不可能ではない)。
その混乱を避けるため、番号を大きく飛ばした。
はたして正解はどちら?
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