第25話 彼女感
これは、電球ソーダというやつらしい。
電球型のペットボトルに7色に光る電球型のLEDライトがセットされて販売されている。
味はピーチソーダ、マンゴーソーダ、抹茶ミルク、イチゴソーダ、イチゴミルクなど9種類があり、どれもカラフルで映えそうである。
「私はイチゴソーダで」
「じゃあ、ピーチソーダで」
「私も」
3人はそれぞれ飲みたいものを注文していた。
そして、すぐに注文したものが3人の手に渡された。
「おまたせしましたー」
俺は会計を済ませると、その列から離れた。
「これは映えますねぇ」
女の子たちは凄く盛り上がっている。
俺はそんな彼女たちの素の様子を写真に収めていく。
彼女たちの自然の幸せそうな姿はそれだけで絵になる。
そこから、原宿の街を歩いてはメンバーの一人ひとりの写真も撮影した。
これぞ、俺の目指す所である『彼女感』である。
彼氏目線でアイドルが見れるというのは一定層に刺さってくる。
「四宮さん、いい感じに撮れましたか?」
スマホを構えていた俺に莉奈が尋ねてきた。
「うん、だいぶいい感じだと思うよ。見る?」
「はい」
そう言うと、他のメンバーも俺のスマホを覗き込んできた。
「おおー! やっぱ上手いですね」
「まあ、こっから加工とか入れるんだけどな」
加工で気になる所を修正すれば、ある程度の所までは伸ばすことが出来るのではないだろうか。
「そういう技術ってどこで見に付けるんですか?」
「教わった。プロのカメラマンに」
前の職場に居たころにはお世話になっていたカメラマンがいた。
その人に撮影にコツや加工のやり方について教えてもらっていたのだ。
「出た、謎の人脈」
「人脈チートですね」
美穂と友梨が言った。
この頃からは俺の人脈が少しおかしい所にまで及んでいることがバレてきていた。
その為、『謎の人脈』などと言われているのである。
「仕事はこれくらいにするか。後は自由に遊んでいいぞ」
「え、いいんですか!?」
「ああ、もういい写真は撮らせてもらったからな」
後は帰ってから加工して行けばいいだろう。
せっかく原宿まで足を伸ばしたのだから、遊んで行ってもいいだろう。
そこからは、仕事とかはあまり気にせずに遊んだ。
ご飯を食べたり、服を見たりした。
女の子たちの買い物に付き合うのは体力的にもちょっとしんどいという事がわかった。
やはり、女の子の買い物はどこの世界でも長いもになのだろうか。
そして、外はすっかり茜色に染まってしまっていた。
「じゃあ、そろそろ帰るか」
「そうですね。時間も時間ですし」
俺は美少女3人と駅へ向かって歩き始めていた。
駅に到着すと、それぞれ最寄り駅へと向かう電車に乗るのであった。
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