杉貫十械 歌詞集

明日はいらない

手（て）は踊（おど）って　こぼれ落（お）ちた　眠剤（みんざい）　錠剤（じょうざい）

噴（ふき）出（だ）す蛇（じゃ）口（ぐち）の音（おと）　ひどい雨（あめ）

向（む）かい交差点（こうさてん）　傘（かさ）の色（いろ）　赤（あか）　黒（くろ）

曇（くも）る真（しん）鍮（ちゅう）　ドアノブが　やけに遠（とお）い今日（きょう）

悲（ひ）愴（そう）な色（いろ）　君（きみ）が来（こ）ない　こんな日（ひ）の空（そら）

何（なに）一（ひと）つ　綺（き）麗（れい）な　ものは無（な）いんだ

声（こえ）一（ひと）つ　上（あ）げずに　静（しず）かに泣（な）いた

君（きみ）の大切（たいせつ）な思（おも）い出（で）の中（なか）でなら

人（ひと）らしく生（い）きる事（こと）が出来（でき）ると思（おも）った　明日（あした）はいらない

窓辺（まどべ）閑散（かんさん）　写（しゃ）真（しん）立（た）てだけ　倒（たお）したままで

酷（ひど）い頭（ず）痛（つう）　耐（た）えながら　探（さが）す鍵（かぎ）

足（あし）場（ば）の無（な）い部屋（へや）で　仰（あお）向（む）けになって　呼（よ）んだ

雨音（あまおと）が　かき消（け）す　誰（だれ）の名（な）前（まえ）だろう？　

来（こ）ないその恋（こい）の行方（ゆくえ）は　こんな日（ひ）の空（そら）の様（よう）に

きっと絵（え）にはならないはず　だから

僕（ぼく）が君（きみ）の名（な）を呼（よ）ぶのは　寂（さみ）しいからじゃないのだと

そう言（い）い聞（き）かせてる自（じ）分（ぶん）が　そこにいた　　　　　

古（ふる）い本（ほん）　挿（さし）絵（え）の　家（か）族（ぞく）のような人（ひと）の影（かげ）は

暖（あたた）かい　色（いろ）の濃（こ）い　生（い）きるものの何（なに）かだろう

憧（あこが）れ　奪（うば）い合（あ）い　必死（ひっし）に引（ひ）く糸（いと）が切（き）れて

破（やぶ）れて見（み）えない　誰（だれ）かの影（かげ）

想（おも）い焦（こ）がれ　並（なら）ぶ影（かげ）は　ここで暮（く）らした

一（ひと）滴（しずく）　分（わ）け合（あ）うように　夢（ゆめ）を見（み）ていた

夜（よ）雨（さめ）に濡（ぬ）れた　蜘蛛（くも）の糸（いと）の上（うえ）から

僕（ぼく）を見（み）る　きっとそれは　君（きみ）だったのだろう

君（きみ）の大切（たいせつ）な　思（おも）い出（で）の中（なか）でなら

僕（ぼく）の大切（たいせつ）な　想（おも）いだけ詰（つ）め込（こ）んで

君（きみ）の大切（たいせつ）な　思（おも）い出（で）の中（なか）でなら

人（ひと）らしく生（い）きる事（こと）が出来（でき）ると思（おも）った　明日（あした）はいらない

動画 = https://sn10.jimdofree.com/music/