第5話~青。
青
目が覚めると、車は
住宅街を走っていた。
イコ『。。。』
タロ「、着きましたよ。」
イコ「リズ、起きて。」
リズ「、うん。」
タロ「荷物はそのままで結構です。
どうぞこちらへ。」
私とリズは、一泊分の荷物を
もってきていた。
タロ「麻世様。イコさんと、リズさん。
おつれしました。」
麻世「いらっしゃい。」
イコ「はじめまして。イコです。」
リズ「はじめまして。リズです。」
麻世「ありがとう、タロちゃん。」
麻世「さ、さ、イコさん、リズさん。
こっちに来て、
おかけになってくださいな。」
麻世「二人とも、かわいいのね。
ちゃんて呼んでもいいかしら。」
うなずく二人。
麻世「お腹は空いてる?」
顔を見合わせる二人。
ほほえむ麻世。
麻世「タロちゃん、ケーキと紅茶
用意してちょうだい。」
うなずくタロ。
麻世の、言葉や仕草は、
人を惹き付ける。
気取った感じはなく、多くの人が、
操られる事に、安心をおぼえる。
麻世「センはね、出掛けちゃったの。」
麻世「センに会いに来てくれたのにね。」
物事が、
ゆったりと進んでいく。
麻世の魔法。
リズの目は、輝いていた、、
タロ「ケーキ、お持ちいたしました。」
麻世「ありがとう。」
麻世「どうぞ。
めしあがれ。」
麻世「おいしい?」
イコ「はい。おいしいです。」
うんうん。と、
二回うなずく、リズ。
麻世「よかった。
。二人は、何色がすき?」
麻世「センとね、よく初対面の人が、
何色が好きな人なんだろう。
って、予想するのよ。」
麻世「センが選ぶ色はね、
4種類なの。赤、青、緑、黄。
そのなかでも黄色を選ぶ事は稀ね。
だいたい、青が好きだと思うって
言うのよ。」
麻世「プールで、何色のかき氷を
食べてた子供かを、
想像するんだって。」
麻世「二人は、なに味のかき氷を、
食べていたのかしらね。」
リズ「毎回、同じ味、食べてます。」
リズ「でも、いちごも、メロンも、
ブルーハワイも、レモンも、
同じ味なんですよね。」
麻世「不思議よね。
センいわく、だからこそ、
色に導かれるらしいのよ。」
イコ『案外、子供っぽい人なのかな?
麻世さんが、聞いたのかな?』
麻世「リズちゃんは、メロンかしら?」
リズ「はい。当たりです。」
イコ『リズはレモンでしょ、、』
麻世「あら。
当たっちゃった。」
リズ「麻世さんは、
いちごですか?」
麻世「ふふふ。正解。」
麻世「なんで、そう感じるのかしらね。」
麻世「イコちゃんは、何色?」
イコ「私は、ブルーハワイです。
、一番、センさんが予想する色。
平凡なんですかね。」
麻世「どうかしら。
センも、ブルーハワイなのよ。
自分と同じ色で、あってほしい、
そんな願望があるのかしら。」
麻世「こんな事も言ってたわ。
空が青いのは、きっと、
何者かが仕組んだ事なんだ。
って。」
イコ『!』
麻世「空を青く染め、
すべての心を、青く染める、
青に導かれる。世界、
空を青にした者の世界。」
麻世「おかしいでしょ、セン。」
イコ「おかしいなんて、、
そんな。
本当に、そうなのかなって、
考えてしまいます。」
麻世「あら、イコちゃんはセンと、
話が合いそう?」
イコ『染まる青、
染められる青、
青って、なんなんだろう。』
イコ『感染?協調性?やさしさ?
なんとなくジンも、言いそうな話。
やっぱり、、、』
イコ「そうだったら、
うれしいです。」
麻世「そうだ、よかったら、二人、
今日ここに泊まったらどうかしら。」
リズ「、、いいんですか?」
麻世「ええ。大歓迎よ。
しばらく使ってなかったけど、
客室があるの。
大人数で囲う食卓、
たのしみだわ。」
麻世「晩御飯は、少しがんばって、
私が作ろうかしら。
二人は疲れたでしょう?
ここで休んでてちょうだい。」
リズ「私も手伝います。
麻世さんと、もっとお話したい。」
麻世「あら、うれしい。
でも、だーめ。
楽しみを、とっておましょう。」
リズ「、はい。」
イコ「ケーキごちそうさまでした。
ありがとうございます。」
リズ「おいしかったです。」
イコ「夕食や、泊まりまで、
ありがとうございます。」
麻世「気にしないで。
こちらが招待したのだから。
それなのに、センったら、、」
麻世「さ、さ、二人が好きそうなもの、
作ってくるわ。」
麻世「タロちゃんは、
客室の方をおねがいね。」
タロ「かしこまりました。」
~つづく。
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