第76話 マールさんとの話
代官屋敷の中に戻ると、広間は驚いたことにもう宴会になっていた。
今夜のうちに村長を決めるという判断をマッシュとハーマンはしなかったらしい。
代官のマッシュは代官執務室に籠ったのか宛がわれた部屋に戻ったのか姿が見えないが、ハーマンは鍋料理を食べ、エールを飲みながらペーター達と話をしている。
ドノバン先生達も鍋やエールを村人に勧めながらあいさつ回りをしている。
ルンベック牧師も、何人かの村人に囲まれて話している。
ハンスは上手く周りを盛り上げていて、調子に乗った村人何人かと飲み比べをしていた。
ハンスはザルどころかワクだから、村人たちが潰れるのも時間の問題だろう。
ダイクは厨房に近い壁際で取り皿に取った料理を黙々と食べている。
ダイクに話しかけようと言う村人はおらず、時折りダイクの方を見ながらヒソヒソと何事かを話し合っている村人のグループがいる。
ピアは給仕に忙しく動き回っていて、エールがなくなった村人たちに呼ばれるとエールを注ぎ足したりしている。エリックの母親のマールさんも、ピアを手伝っているようだ。
俺はマールさんの手が空く折を見て声をかけた。
「マールさん、ちょっといいですか」
「坊ちゃん、うちのエリックを追っかけて下さってありがとうございました。私も追っかけてエリックを叱りつけてやらないとって思ったんですが、ピアさんに止められて。坊ちゃんとリューズさんにまかせて様子を見よう、と言われましたので」
「そうなんですね。信頼してもらって嬉しいです。エリックの話したことをお伝えしようと思ったのですが、どうしましょう、ちょっと厨房でお話してもよろしいですか」
「ええ、お聞かせください」
「では厨房でお待ちいただけますか。私はドノバン先生にも立ち会っていただきたいので呼んでまいります」
そう伝えてマールさんには先に厨房に行ってもらった。
ドノバン先生の祭服を探すと、先程と変わらない場所で村人たちに挨拶回りし談笑していたので声をかける。
「ドノバン先生、マールさんにエリックのことを話したいのですが、一緒に立ち会っていただけませんか」
「わかりました、デンカー坊ちゃん。 皆さん、すみませんが少し外しますね」
ドノバン先生はそう言って俺に付いてきてくれた。
「ドノバン先生、結局話はその後どうなったのですか」
厨房に向かいながら俺たちがいない間のことを尋ねる。
「エリックさんが飛び出した後は全く話が進んでいませんね。ペーターさんが色々と他の村人を煽るようなことを言っていましたが、バーデン男爵とハーマンさんはただ聞くだけで取り合いませんでしたし、ティモさんはその後特に何も言いませんでしたし。それで殿下のご指示ですか? ピアさんが鍋料理を出して来られたのでバーデン男爵が話を預かると言って話し合いは終わりました。ハーマンさんが宴席に皆を誘導したのでそのまま宴会ですよ」
「ピアにはメカブ茶はお願いしましたけど、鍋料理を出したのはピアの判断ですよ。いい判断だったと思います。じゃあ村長問題はとりあえず今日の所は棚上げなんですね。マールさんの様子はどうでしたか?」
「エリックさんが飛び出して、すぐに取り乱して後を追っかけようとされましたが、ピアさんが上手く宥めて給仕のお手伝いをお願いしてくれて落ち着かれました。ディルクさんが生きていた頃は時々村人と宴会をしていたようで、マールさんが厨房を取り仕切って切り盛りしていたようなので、ピアさんはその時の経験を教えて欲しいと話したようです」
「ピア、上手いなあ。有難いですよ。マールさんはエリックを村長にすることを焦っているみたいですが、エリックはディルクさんにずっと殴られたり怒られたりで自信喪失している上、村長として具体的に何をしていいのか誰も教えてくれないみたいで、何をしていいのかわからないのに周囲からは色々求められるばかりで混乱しているみたいなんですよ。何とかマールさんにエリックの気持ちをわかってもらってエリックの味方になってもらいたいんです」
「なるほど。それはエリックさんもお辛いでしょうね。私もマールさんにその辺りわかっていただけるように口添えいたしましょう」
ゆっくりドノバン先生と打ち合わせをしながら一緒に厨房に行く。
先に厨房で待ってくれていたマールさんは、椅子に座らず俺たちが来るのを待っていた。そんなマールさんに椅子を勧め座ってもらい、俺は話しかけた。
マールさんにはエリックから聞いた話をする前に、聞いておきたいと思ったことをまず聞いた。
「エリックの話の前に、マールさんに聞いておきたいことがあります。
マールさんは、エリックが村長を継ぐのは当然だと思っておられますよね? それはエリックが村長の家に生まれたからという理由以外にも理由がありますか?」
「私はあの子が立派に父親の後を継いで村長になってくれれば、それだけでいいんです。代々村長を継いで来た家の長男なんですから、出来ないなんてことはない、立派に務め上げてくれるはずだと信じていますよ。あの人を支えてくれていたペーターやティモが突然エリックが頼りないって言い出すなんて……ひどく裏切られた気分です」
「エリックが村長にならないとマールさん達の暮らしが立ち行かなくなる、ということはありませんか」
「大人の働き手が一人いなくなってますから、それだけ畑の収穫や薪の収入は減るでしょうが、それで家族が路頭に迷うなんてことはありませんよ。
私だってエリックに父親の代わりがすぐに務まるなんてことは思ってません。だってあの人は村でも一番の働き者でしたし、頭だって良かったんですから。でもエリックだってあの人の子供ですから、あと何年かすれば立派になる筈だと思っています。ペーターやティモは何もわかってないんですよ!」
マールさんは純粋にディルクの後をエリックが継ぐのが当然だと思い込んでいるようだ。
代々村長を務めてきた家、というのはやはり何があっても外せない思いなのだろう。
「マールさん、ディルクさんが生前、エリックを叩いたりしていたことはご存じでしたか?」
「ええ、あの人は生前からエリックを早く一人前にしようと厳しく躾けてきましたからね。あの人も自分の後を継ぐエリックのことは心配してたんです」
「ディルクさんはエリックに、マールさんが身籠ったお子さんを産めなかったのはエリックが一人前の働きが出来ないからだ、と何度も言っていたみたいです。ディルクさんがそう言うのをマールさんは止めなかったのですか?」
「……お腹の子供を神に返すのはこれまで何度もありましたから。お腹に宿った子供が元気に産まれてくれるかどうかは神の御心次第で、私たちにはどうすることもできません。
私たち夫婦の場合は宿った子供がお腹の中で神に召されることが続きました。決してエリックが一人前の働きが出来ないから、ではありませんでしたが、あの人は神が我が家の事情を汲んでそうしているのだと思っていたんじゃないでしょうか」
「マールさん、こんな事を尋ねるのは失礼だとは承知しています。ですが聞いておかないと今後、皆様の暮らしを良くするお手伝いを私たちがするのに支障があるかも知れないので、あえてお尋ねします。
マールさんがお腹に宿ったお子さんを神の下に戻したのは一度だけではないのですか?
そしてエリックに聞いたニュアンスだと、お腹の子供を神に返すというのは産まれてこないようにせざるを得なかった、というように聞こえたのですが」
「……冬の寒さの凌ぎ方は、お互いの体をくっつけて同衾して温め合うのが普通です。夜中じゅう暖炉で薪を焚くなんて、私らみたいな農民には贅沢過ぎますから。
坊ちゃんの年齢ではまだわからないかも知れませんが、夫婦がそうして夜を過ごしていれば子供がお腹に宿るのは当然のことです。ただ、宿った子供も元気に産まれてくれるかどうかは本当に神の御心次第なんです。
我が家の場合は持っている農地が広いので、働き手はいくらでも欲しいものですから、産まれて来た子をわざわざ神の下に返したことはこれまで一度もありませんし、お腹の中にいる時にわざわざ流れてしまうようにしたこともありません。
最も、我が家よりも貧しい家などでは、無事産まれてきた子も家の都合で神の下に返すこともあるみたいです。噂でしか聞きませんけれど、もしかしたらエリックもそうした噂を聞いていて、自分の家もそうだと思ったのかも知れません。
あの人はお腹の子が流れることが続くのも、神が我が家の働きぶりを見て決めているからだと思っていたみたいです。エリックがしっかり一人前に働くようになれば次の子を授けてくれるんだと。それでエリックを厳しく躾けようとそう口にしていたんだと思います」
マールさんが流産を繰り返しているのは多分家事労働が重労働だからだろう。水汲み、洗濯、自家消費用とはいえ畑仕事、どれを取っても重労働だ。
ただ、エリックにとっては完全にとばっちりだ。ディルクの迷信的な思い込みで繰り返し責められただけだ。これはきつい。
「マールさん、ディルクさんはそう思っておられたようですが、オーエの神は決してそのような個々人の家庭の事情を汲んでどうこうされる、そのようなことはありません。ルンベック牧師にお尋ねしても同じ答えをされると思いますが、ディルクさんのその思い込みはオーエの神について誤解されております。更にその誤解された認識でお子さんを責めるなど、あってはならないことですよ」
ドノバン先生がマールさんにそう伝える。決して責めるような口調ではないが、やんわりとたしなめる。
「私は学が無いので……あの人は代々村長の家に生まれて、計数や文字の読み書きなんかもしてました。学の無い私がそんなあの人に何か言うなんて、とてもとてもできたものではありませんでしたから……」
「マールさんは村長としてのディルクさんの仕事はご存じだったのですか?」
「いえ、私はどんなことをあの人がやっていたのか、作業を手伝わされたりはしていましたが詳しくは知りません。薪の計算なんかも全部あの人がやってましたし……あの人がエリックに畑仕事を教えていたのは知っていますし、エリックが畑仕事の覚えや作業がのろいとあの人が苛立っていたのも知っていますが、村長として立派にするためでもあるんだと思っていました……」
「ディルクさんは特にエリックに読み書き計算などを教えたりはしていなかったのですか」
「ええ、特段なことはしていなかったと思います。自分の名前や簡単な文章の読み書きは小さい頃教えていたと思うのでできると思いますが。エリックや子供たちの教育に関してもあの人が全て決めていましたから。私は日々の暮らしの中での躾けしかしていません」
「ディルクさんが全ての権限を持った絶対的な家長、だったのですね」
「ええ。家のことは全て決めていました。それが村長の家のしきたりだから、と言っていましたし。実は私は2番目の妻なんです。前の奥さんは子を成すことができずに流行り病で亡くなって、その後添えに私は入ったんです。ことあるごとに前の奥さんのことを引き合いに出されるので、私はそうならないように気を付けながら過ごしてきたんです。前の奥さんは何かと口を出すので困っていたとか言われていると、どうしてもあの人のやることに口を挟むのが
「マールさんも大変なご苦労をされてきたのですね」
「でも、あの人のお父さんが生きていた頃は、女房は家畜も同然の扱いをされていたけれど俺はお前に優しくしているぞと言っていましたので、私に対しての扱いは悪くないと思っていました。苦労していたとも思いません。あの人がエリックに対してしていることも、立派な村長に育てるためだと思っていましたから」
「マールさん、エリックですがディルクさんからずっと殴られたり子供が産まれないのはお前のせいだと言われたりし続けていたせいで、すっかり自信を無くしてしまっています。
エリック自身、突然自分が家のことを支えないといけない状況になって責任を負う立場になったと思った時、それをわかってくれない弟達を殴ったりしています。それをしたおかげで父親のディルクさんの気持ちが理解できたと言っていました。
ただ、エリックは弟を殴って自分の言うことを聞かせようというのは自分も弟達も傷つけることだ、とも言っていました。私もエリックの言う通りだと思います。
それで、エリックは物事をしっかり考えられると私は思いましたし、人の痛みもわかる、将来は立派な人になれるんじゃないかと私は感じました。
ただ、ディルクさんから殴られたりして自信を無くしていることと、村長として何をすればいいのかがわからずに戸惑っています。
今、エリックに必要なのは、エリックの気持ちを優しく受け止めてくれる存在だと思うのです」
俺はマールさんにそう話した。エリックは家でも一人で思い悩んでいる。出来れば母親のマールさんにはエリックにこれ以上の重荷を背負わせることはせず、味方になって欲しい。
俺にとってのラウラ母さん、イザベル母さん、アデリナお祖母ちゃんのように。
パパ上、ジャルランもそうだぞ。
そう考えると俺は本当に家族に恵まれている。
「マールさんは今までのお話を聞く限り、ディルクさんを尊重し過ぎてエリックのこともディルクさんに任せてきたように思いますが、これからはエリックのことを支えてあげてくれませんか?
今すぐ村長に、というのはエリックにとっても重荷になると思います。まずはエリックの気持ちの重荷を分けて持つ、そんな人を増やしませんか?
私やルンベック牧師は読み書きや計数などをエリックに教えてあげられますし、坊ちゃんやリューズさんもエリックの友人になれるでしょう。
そして、できればマールさんは村長の母親としてではなく、一人のエリックの母親としてエリックの話を聞いて、受け入れてあげて欲しいのです」
ドノバン先生が俺の話を引き継いで、マールさんに語り掛けてくれた。
ドノバン先生は本当にこういう時頼りになる。
「……私は代々村長をしてきた家を破ってしまった女になってしまいます……そんな恥ずかしい事は出来ません」
「でも、エリックは無理に村長をさせても、今のままでは遅かれ早かれ
エリックのあの様子では、十分に起こりうる。村から逃げたいと言われたら、俺は手引きしてしまいそうだ。
「そんな…! そんなことになったら、それこそ責任を果たせず神の下に逃げたと村中から白い目で見られてしまいます……」
「マールさん、今のエリックは本当に自信がないんです。ディルクさんに殴られたこと以外にも、ペーターに色々とディルクさんのやっていたことで文句を言われたり、ティモにも弱虫と言われたりしていますから、誰も自分の味方がいないと思い込んでいるんですよ。
母親のマールさんが味方になってエリックの気持ちを和らげて、私たちが友人としてエリックに色々と教えていけば、エリックは根は真面目なしっかりした子ですから、数年後には村長も十分にこなせるようになると思います。それどころか村人皆に感謝され尊敬される村長になれる筈です」
「私たちも助力しますから、マールさん、どうかお願いします」
「……あなた方が言葉だけでなく力になって下さるのであれば……あの子の味方になってあげるように努めます。でも一度村長を他の家に譲ってしまったら、もうずっとあの子が村長になることはないのではないでしょうか……」
「代官のバーデン男爵は先程、フライス村のことを任せることができる人間に村長になって欲しいと言われました。ですからエリックがフライス村のことをしょって立つことが出来ると証明できれば、必ず村長になれる筈です。そのためにも私たちも力になりますよ。私も神に誓います」
俺はそう言い切った。
「オーエの神に誓って、私もエリックの力になるとお約束します」
ドノバン先生も力強く言い切った。
ペーターとティモのことはまだよく知らない。二人とも実はいい人だったりするのかも知れない。でもエリックのような、人の気持ちを考えられる人が成長してくれた方が、村長のようなまとめ役には向いていると思う。
「あの子のこと……何卒よろしくお願い致します……」
マールさんは涙を浮かべて俺たちにそう言った。
マールさんもマールさんなりに自分の家と息子に愛情を持っているし、何とかしたいと心底願っている。ただ、ディルクが生きていた時は家長のディルクを支えてさえいればよく、何かを考えたり判断したりということがなかったので、どうしたらいいのか考えることはできていなかったのだろう。判断し考える役割もエリックが継いでくれるはずという願望が大きかったのかも知れない。
「マールさん、リューズがエリックを家まで送ってますが、エリックとエリックの弟たちとの話を仲立ちしてくれています。多分エリックと弟たちの仲も修復されると思うので、もし良ければマールさんも家に戻ってリューズも交えてお話して来てください。
家のことに他人が入るのは気恥ずかしかも知れませんが、家族以外の第3者が入った方が上手く話しが進むこともありますから。
それと、私が今話したということは、エリックには絶対に伝えないで、マールさん自身がエリックの口から一つ一つもう一度聞き出してあげて下さい。そして聞き出す中で絶対にエリックを怒ったりしないで下さい。エリック自身の中で自分の考えや気持ちはしっかり整理できるはずなんですが、怒鳴ったり怒ったりされてしまうと、エリックが自分の気持ちに蓋をしてしまって、気持ちの整理がつかなくなってしまいますから。
じゃあドノバン先生、マールさんをお宅まで送っていただいても宜しいですか」
「ええ、ではマールさん、お宅までお送りいたしますよ」
「でも給仕の手が足りないのでは?」
「私の婚約者のピアは優秀ですよ。それに何人かの村人は潰れてますしね。それほど給仕が忙しくなることはもうないでしょう。
ではマールさん、参りましょう」
そう言うとドノバン先生はマールさんと一緒に厨房を出て行った。
入れ違いに空いた皿を下げて来たピアが厨房に戻ってきた。
「ピア、ドノバン先生にマールさんを家まで送ってもらうように頼んだけど、済まないね」
「何故私にそのようなことを? マールさんを送っていく必要があったのでしょう? なら問題ないと思われますが」
「自分の婚約者が夫を亡くした女性と二人きりで夜道を歩くとか、ピアを心配させちゃうんじゃないかと思ってさ」
「デンカー坊ちゃん、あの人がマールさんに何かできると思われますか?」
うん、できない。
できる人だったらあんなに色々と気を揉むこともなかっただろうな。
「うん、夫を亡くして寂しい気持ちの相談には積極的に乗るかも知れないけれど、女性として手を出すってのは無いなー」
「そうですよ、あの人がそういうことが出来る人だったら私もあんなに悩むことも無かったのですから」
「そうだね。その通りだ」
いや待て、ドノバン先生にその気はなくとも、マールさんが相談に乗って貰っているうちにドノバン先生に惹かれるって可能性は皆無ではないぞ?
俺はそれをピアに言おうかどうか迷ったが、ついポロっと口から出てしまった。
「マールさん、相談に乗って貰ったら気持ちが揺れてしまわないかな」
リューズが言う、俺のデリカシーの無さだ。
自覚はしているのに、俺の口は何故こうどうでもいい事には回るのだ。
ピアはそれを聞いても平然として皿に水をかけて洗っていた。
「マールさんがその気になったとしても、あの人はそんなマールさんに気づきませんよ」
そう言いつつ何時までも水瓶から水を掬って皿にかけ続けている。
流石ピア。そんなことでは動揺しない。ドノバン先生を深く信頼している。
って何回水を掛けるんだ?
もしかしてドノバン先生が気になって上の空になってるのか?
「ピア、ドノバン先生が戻ったらじっくり問い詰めていいから。水瓶が空になっちゃうよ」
「何を言われるのですかデンカー坊ちゃん。私はいつもと変わりありませんよ。ですがドノバン先生にはあとでじっくりと話を聞くことにいたします」
そう言うとピアは流しに皿を置いてまた広間に戻って行った。
いやー、あのピアを動揺させてしまった。いかんな我ながら。
さて、それはそれとして、マッシュとハーマンにも話をしないといけない。
多分マッシュは代官執務室だろう。
俺は代官執務室に向かった。
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