読書文化② 中学校期

〇ここでのトピック

・「小説時代」の幕開け。その旗手は……。


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 前章で言った通り、中学生期から小説文化が花開きました。


 私の中学校には、いわゆる朝読書というものがあったんですね。そんな風に学校で決められてるなら、何か読まなきゃならんと。


 そこで買ったのが、こちらです。


・『リアル鬼ごっこ』(山田悠介)

  

 幻冬舎文庫から出ていたのを買いました。

 私が購入した最古の小説なので、今はもう結構ボロボロになっています。

  

 これを読んだ時に、小説文化が花開いたと、私は思っています。というか、私以外思いようがないのだけれど。


 全日本の「佐藤」姓を持つ人々が追いかけまわされるという、恐ろしい話です。王様が存在するなど、今の日本とは違う点はあるものの、大体は同じです。

 まして「佐藤」さんなんて相当身近です。

 絶対にありえない……とは言い切れないという謎の不安感やら恐怖感やらが襲ってきました。


 これ以降、中学生期は山田さんの小説を軸に本を読んできた気がします。

 当時は幻冬舎文庫、角川文庫、文芸社からそれぞれ山田さんの小説が出ていましたが、本屋とブックオフを駆使して全部そろえました。

 それだけ、はまっていたのでしょう。


 ちなみに、中学生期を通して特に好きだった山田さんの作品は以下の通りです。


・『ドアD』 幻冬舎

・『ニホンブンレツ』 文芸社

・『スピン』 角川

・『パーティ』 角川

・『スイッチを押すとき』 角川(今は河出文庫からも出てるらしい)


 仮に一つだけを選ぶなら、『二ホンブンレツ』ですかね。

 イメージとしては壁があったときのベルリンです。

 西にいる人には東に知人がいるはずで、東にいる人には西に知人がいるはず。それが恋人だったら……というようなストーリーです。非常にざっくりとしたものですけれど。



 まとめますと、私の小説文化を開かせてくれたのは、まぎれもなく山田さんでした。



 


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