第4話
「ちょっとぉ!曲がり角に来た時くらい、慎重になりなさいよっ!このドジ...!陰キャ...!
馬鹿っ...!!」
林ユーコは尻もちをついてた。
それはこっちも同じ。
俺は大慌て眼鏡を探した。
一応伊達眼鏡であるが、
正体を隠すために必須のアイテム。
壊れてなきゃいいけど、と林ユーコの足元、
正確には左太腿に、右手を伸ばしかけた時だった。
林ユーコが立ち上がろうとした瞬間に、
スカートの中身が垣間見えた。
俺は咄嗟に。
「派手過ぎる赤いパンツ...」
と見たまんま、感じたまんまの感想を述べてしまっていた。
「キャーッ!!」
林ユーコは大声で喚き、股を閉じようとした弾みに俺の眼鏡を遠慮なく
ガシャンと踏んづけたんだ。
「あ....」
眼鏡を慌てて拾おうとしたが、失敗に終わった。
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